1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本両国の行政機関における情報(現用・非現用情報を含む)の管理実態と大学における情報の教育実態とに関する比較研究
Project/Area Number |
10045020
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | University-to-University Cooperative Research |
Research Institution | Ibaraki Christian Junior College |
Principal Investigator |
廣田 傅一郎 シオン短期大学, その他, 教授 (10271595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 健 中国人民大学, 档寧学院, 副教授
胡 鴻然 中国人民大学, 档寧学院, 副教授
〓 恵珍 中国人民大学, 档寧学院・院長, 教授
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Keywords | 情報管理 / 文書管理 / 情報公開 / 意思形成過程情報 / 中国の行政機関 / 中国の大学 |
Research Abstract |
本研究は、未知であった中国の情報管理、なかんずく文書管理に関し、先駆的研究として、貴重な研究成果を提供する。即ち、聖域とされていた行政機関の管理実態を明らかにすることで、不明とされていた意思決定の形成過程の顕在化に寄与する。また、日中比較研究により、法制化が急がれている情報公開法の前提としての文書管理の適正化に大きく貢献する。むろん、こうした文書の管理技法は、野放し同然の電磁的記録媒体の情報管理にも十分応用できる。 そこで、2か年継続研究の初年度である本年度は、中国における実態調査を開始するのに先立って、予備調査の成果を基に、本研究計画の細部にわたって合同討議を行った。その結果、各級行政機関(中央政府機関・省・市・県)を対象先として、郵送法による包括的な調査を実施した後、北京市に所在する行政機関には面接法でより詳細な調査を実施することにした。当初計画の教育実態の調査は、経費面の制約があり、割愛することにした。 調査項目は、彼我の情報管理風土があまりに差異がありすぎたが、今回の合同討議では、次の項目について合意を形成した。つまり、まず文書管理規定の存否、文書管理責任者の存否、文書管理帳簿、文書分類基準、文書の収受・作成、文書の供覧・決裁、文書の保管方法、文書の保存方法、文書の廃棄方法、文書の閲覧方法等を解析し、管理の共通点と課題の抽出を目的とする。次に、文書管理規定がどの程度に管理されているか、現物の文書はどのように管理されているかも明確化する。 なお、今回の討議で、中国の档案管理が極めて組織的かつ適正におこなわれていることかが判明したので、この点を調査に追加することにした。
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