1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10045030
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | University-to-University Cooperative Research |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小林 信夫 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (30087100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田沼 肇 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (30244411)
城丸 春夫 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (70196632)
奥野 和彦 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70087005)
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Keywords | 分子多価イオン / イオン-固体相互作用 / 多電子移行反応 / リドベルグ状態 |
Research Abstract |
1。 多価イオンと分子の衝突による多電子移行反応の研究及び生成分子多価イオンの解離過程の研究(城丸、西出、Ben-Itzak) 城丸、西出はカンザス州立大学において、Ben-Itzakと共にC^<6+>とCO分子の衝突による電子移行反応の移行電子数を識別して解離原子の価数及び運動エネルギーの測定に参加した。移行電子数i=1-6について分子標的からの解離原子の価数について調べ、iが偶数の時には解離原子CおよびOの価数が等しいチャンネルが優勢であるが、奇数の場合にはC原子の価数の方がO原子の価数よりも大きかった。本学でも、ほぼ同様な研究を行っており、緊密な共同研究が可能となった。 2。 多価イオンと固体表面相互作用の研究(田沼、松本、stockli) 松本は、カンザス大学で計画中のイオンと固体表面相互作用による2次電子観測用装置の設計に参加した。また、Cryo-EBISを使って、Kr^<q+>(q=24-28)のイオン化断面積の相対測定を行った。この結果をLotzの直接イオン化及びChenらの励起過程を含むイオン化の理論と比較し、励起過程を含む間接イオン化過程が重要であるとの興味有る結果を得た。 3。 低エネルギーイオン及びリドベルグ原子の生成(奥野、田沼、Verzani、DePaola) 奥野と、DePaolaは電荷移行反応におけるオービッティング共鳴を観察する計画を立て、検討を行ってきた。しかしながら、オービッティング共鳴の観測は困難なことが判明し、急速計画を変更して、多価イオンと原子分子の多電子移行反応によってリドベルグ状態を生成する研究を行うこととした。DePaolaおよびVerzanは田沼と共同してリドベルグ状態からの可視及び紫外領域の発光の偏光度を測定するための新しい装置を建設した。予備実験として、O^<6+>とHe,H_2的について電荷移行反応によって生成された励起状態からの発光の偏光度を測定した。
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