1998 Fiscal Year Annual Research Report
ボルツマン方程式の数値解析と漸近解析-その工学的および数学的側面-
Project/Area Number |
10045040
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | University-to-University Cooperative Research |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青木 一生 京都大学, 工学研究科, 教授 (10115777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GOLSE Franco パリ第7大学, 数学科, 教授
BARDOS Claud パリ第7大学, 数学科, 教授
浅野 潔 京都大学, 人間環境学研究科, 教授 (90026774)
高田 滋 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60271011)
曾根 良夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (80025923)
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Keywords | ボルツマン方程式 / 境界層方程式 / 希薄気流 / 多成分混合気体 / クヌーセン層 / 速度分布関数 / 輸送方程式 / 希薄化効果 |
Research Abstract |
1. 青木はBardos,Golseとともに,かつて曾根・高田により明らかにされた気体分子の速度分布関数の不連続の伝播を,より広い範囲の関数に対して数学的に厳密に記述する研究を行った.その第一歩として,ボルッマン方程式の特徴を備えたより簡単な線形輸送方程式の2次元境界値問題を取り上げ,境界条件が,ある点で不連続であれば,それが領域内に伝播することを数学的に証明することを試みた.この研究はほぼ完成している. 2. 曾根は,Bardos,Golseの協力を得て,ボルツマン方程式の系統的漸近解析を行い,弱希薄気体の有限マッハ数流れを一般的に記述する流体力学的方程式系(オイラー方程式と境界付近における圧縮性境界層方程式およびその希薄化効果による高次補正,さらにそれらに対する適切な境界条件)とそれに対する境界のごく近傍におけるクヌーセン層補正を導出した.さらにこれにより,境界層方程式の粘性効果による高次補正項は,一般に考えられているような古典流体力学の枠組みでは,正しく求められないことを指摘した.また,青木も加わり,マッハ数が小さい流れに対して,ボルツマン方程式から非圧縮性境界層方程式を導出する研究にも着手した. 3. 曾根は,温度場によって誘起される希薄気体特有の流れの存在を,弱希薄気体に対して数学的に証明する研究をパリ第7大学側に提案し,その助言のもとに仏側がこれに着手した. 4. 高田は,多成分混合気体における(幽霊効果を含む)流体力学的方程式およびクヌーセン層方程式の構造について得た結果をBardos,Golseに提供し,その適切性や解の存在の証明の可能性について仏側と議論した. 5. 大和田は,ボルツマン方程式の時間2次精度数値解法について,浅野は,境界層方程式の数学的構造について,それぞれBardosと議論・研究情報の交換を行った.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kazuo Aoki: "Numerical analysis of the Taylor-Couette problem fora rarefied gas by the direct simulation Monte Carle method" Rarefied Gas Dynamics(Cepadues,Toulouse,France). (印刷中). (1999)
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[Publications] Shigeru Takata: "Behavior of a vapor-gas mixture between two parallel plane condensed phases in the continuum limit" Rarefied Gas Dynamics(Cepadues,Toulouse,France). (印刷中). (1999)