2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10045077
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
小倉 英夫 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (60095099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赫多 清 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (20105505)
宮川 行男 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20120735)
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Keywords | コンポジット材料 / 歯科修復用材料 / 金属フィラー / 耐磨耗性 / 耐食性 / 耐変色性 |
Research Abstract |
2種の銀合金粒子(Ag-Sn、Ag-In)をフィラーとするメタル・レジンコンポジット材料を作製し、その耐磨耗性と耐食性、耐変色性について調べた。耐磨耗性は歯ブラシ磨耗試験および咬合磨耗試験により評価した。耐食性は、分極曲線により評価した。また、耐変色性は試験片を0.1%硫化ナトリウム溶液および0.1N乳酸・塩化ナトリウム溶液に3日間浸漬した前後の色の変化をスペクトロフォトメータを用いてΔE^*で評価した。 歯ブラシ磨耗試験では、10万回の歯ブラシ刷掃で標準試料のPMMAが40mm^3の体積減少を示したのに対し、Ag-Sn、Ag-Inをフィラーとしたメタルレジンコンポジットの体積減少はそれぞれ18mm^3、15mm^3であった。市販のハイブリッドタイプのコンポジットレジンは、6mm^3体積が減少した。40万回の咬合磨耗試験の結果、Ag-Sn、Ag-Inメタルレジンコンポジット、市販コンポジットレジンのいずれも咬合部の部分的摩滅は見られなかったが、試験後の試料表面全体の表面粗さは、市販のハイブリッドタイプのコンポジットレジンがAg-Sn,Ag-Inメタルレジンコンポジットよりも小さかった。分極曲線による耐食性の評価では、Ag-Snメタルレジンコンポジットには電流が流れず、従って電位差による腐食は計測不能なほど小さいと判断した。試料を硫化ナトリウム溶液に浸漬したときのΔE^*の値は、Ag-Snメタルレジンコンポジットが6.7と小さかったのに対し、アマルガムが24.7、Ag-Inメタルレジンコンポジットが28.6と変色が見られた。しかし、乳酸・塩化ナトリウム溶液に浸漬したときは、アマルガムのΔE^*が62.1とさらに変色が大きくなったのに対し、Ag-Inメタルレジンコンポジットは逆に4.0と変色が極めて少なくなった。Ag-Snメタルレジンコンポジットは、両者の中間程度の値であった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kiyoshi Kakuta: "Development of metal-resin composite restorative material, Part 1"Dental Materials Journal. 18.1. 1-10 (1999)
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[Publications] Somchai Urapepon: "Development of metal-resin composite restorative material, Part 2"Dental Materials Journal. 18.2. 144-154 (1999)
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[Publications] Somchai Urapepon: "Development of metal-resin composite restorative material, Part 3"Dental Materials Journal. 19・2. 186-195 (2000)