1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10102009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐方 功幸 九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80142024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古野 伸明 九州大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80219120)
中條 信成 九州大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90294876)
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Keywords | ツメガエル / 卵成熟 / 初期胚 / 細胞周期 / 細胞周期制御因子 / 減数分裂 / 体細胞分裂 / チェックポイント |
Research Abstract |
1.ツメガエルの未成熟卵母細胞はG2期で停止している。この停止にG2チェックポイントキナーゼであるChk1キナーゼが関与しているか否かを,優性不能型のツメガエルChk1の強制発現によって調べた。その結果,内在性Chk1が有意に卵母細胞のG2停止に関与していることが判明した。更に,Chk1がCdc2の活性化因子であるCdc25Cをリン酸化,不活性化することでその停止に関与していることを明らかにした。(Dev. Biol.誌発表)。 2.Wee1キナーゼはCdc25Cホスファターゼに拮抗して働く普遍的なCdc2の阻害因子である。卵形成過程におけるWee1の発現を調べたところ,Wee1は翻訳レベルでの調節によって,第二減数分裂以降のみに発現していることが判明した。更に、第一減数分裂期にWee1を生理的なレベルでectopicに発現させるだけで,第一減数分裂直後にS期が出現し,「減数分裂が体細胞型分裂に変換する」ことを見い出した。これらのことから,減数分裂におけるWee1の欠如が減数分裂周期のために必須であることが示された。(Genes&Dev.誌発表)。 3.これまで長くCd2の調節因子と考えられてきたNek2キナーゼのツメガエルホモログをクローニングし,その発現および機能解析を行った。ツメガエルにはNek2A,Nek2Bと命名したスプライス変異体が存在し,前者が神経胚以降の胚や精巣に胚性因子として発現されるのに対し,後者は卵母細胞および(神経胚までの)初期胚に母性因子として発現されることが判明した(Dev. Biol誌発表)。さらに,Nek2Bの機能を特異抗体などで阻害したところ,卵成熟にはほとんど影響を与えなかったが,卵割において中心体の形成に大きな影響を与え,異常な分裂を引き起こすことが判明した。このことから,Nek2Bは卵割期において中心体形成(の維持)に関与することが示された(EMBO J.印刷中)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakajo, N.: "Involvement of Chk1 kinase in prophase I arrest of Xenopus oocytes"Development Biology. 207. 432-444 (1999)
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[Publications] Uto, K.: "Two structural variants of Nek2 kinase, termed Nek2A and Nek2B, are differentially expressed in Xenopus tissues and development"Development Biology. 208. 456-464 (1999)
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[Publications] Nakajo, N.: "Absence of Wee1 ensures the meiotic cell cycle Xenopus oocytes"Genes&Devolopment. 14. 328-338 (2000)
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[Publications] Uto, K.: "Nek2B, a novel maternal form of Nek2 kinase, is essential for the assembly or maintenance of centrosomes in early Xenopus embryos"EMBO Jounal. (in press). (2000)
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[Publications] 佐方 功幸: "卵減数分裂の制御機構、細胞周期研究のフロンティア"実験医学(印刷中). (2000)
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[Publications] 中條 信成: "母性および胚性因子による初期発生の細胞周期制御、細胞周期研究のフロンティア"実験医学(印刷中). (2000)