1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10117208
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
樋田 美栄子 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00273219)
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Keywords | 多種イオン / 電流不安定性 / イオン音波 / イオンサイクロトロン波 / 粒子加熱 / 太陽フレアー |
Research Abstract |
多種類のイオンが存在するプラズマでは、1種類イオンプラズマにはない様々な現象が見られる。その最も興味深いものの一つとして、太陽フレアー時に発生する高エネルギー粒子の中で^3Heの存在量が増大する、^3He過剰現象があげられる。これは、^3He粒子が何らかの理由で選択的に加速された結果であるとみなされている。その^3He粒子の選択的加速において、電流不安定性は重要な役割を果たすものと考えられている。本研究は、多種類イオンプラズマ中の電流不安定性について、粒子シミュレーションを行ない、特に各種イオンへのエネルギー輸送を明らかにすることを目的としている。そして、それ基に^3He過剰フレアーをもた2らすような、ある種のイオンにだけ専らエネルギーが輸送されるようなことが可能であるのかを明らかにすることを目指している。 本年度は、シミュレーションコードを開発し、多種類イオンプラズマ中の電流不安定性についての研究を開始した。コードは3次元の静電粒子コードであり、高速化に必要なコードの並列化を行なった。 水素とヘリウム(^4He)の2種類のイオンと電子からなるプラズマ中を、磁場に沿って平行に流れる電子電流による不安定性について、シミュレーションを行なった。イオン音波不安定性について調べたところ、水素だけではなくヘリウムについても粒子加熱が観測された。現在、その機構については詳しく解析をすすめている。今後は、今年度開発したシミュレーションコードを使用して、イオン音波やイオンサイクロトロン波不安定性における多種イオンの効果を明らかにすること、^3He粒子を含めたシミュレーションを行なって、^3He過剰フレーとの関連を調べること等を進めていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] D.Dogen,M.Toida and Y.Ohsawa: "Damping of Perpendicular Magnetosonic Pulses in a Two-Ion-Species Plasmas" Physics of Plasmas. 5・5. 1298-1304 (1998)
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[Publications] M.Toida,D.Dogen and Y.Ohsawa: "Energy Transfer from Low-Frequency Magnetosonic Pulses to Particles in a Two-Ion-Species Plasma" Journal of Plasma and Fusion Research. (印刷中). (1999)