1998 Fiscal Year Annual Research Report
軸不斉構造を主鎖にもつ光学活性らせんポリマーの合成と構造制御
Project/Area Number |
10126251
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
高田 十志和 大阪府立大学, 工学部, 教授 (40179445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木原 伸浩 大阪府立大学, 工学部, 講師 (30214852)
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Keywords | ビナフトール / 光学活性 / ポリカーボナート / らせん / クラウンエーテル / デンドロン / ジアンモニウム塩 / 錯形成 |
Research Abstract |
本研究では、種々の置換基を持つビナフトールを基本骨格とするポリカーボナートの合成とその高次構造について検討した。ビナフトールの6,6'-位へ種々のアルキル置換基、各世代のデンドロンユニット、さらに、クラウンエーテルの導入を行なった。これら新規ビナフトール誘導体のうち、アルキル置換およびデンドロンユニットを導入したものは、常法にしたがってポリカーボナートへと導いた。3,3'-位にかさ高いトリメチルシリル基を有するビナフトールからはポリカーボナートが得られず、かさ高いトリメチルシリル基は重合を阻害することを明らかにした。6,6'-位にアルキル置換基を持つポリカーナートは、無置換のポリカーボナートと同様、重合によりCDスペクトルの符号の逆転が見られ、置換基によらず熱的に極めて安定ならせん構造の形成が確認された。特に直鎖の長鎖アルキル基を持つポリマーでは、昇温時、0℃近辺にピークを持つ幅広い吸熱を示し、らせん外周上での官能基の相互作用が示唆された。6,6'-位にデンドロンを導入したポリカーボナートでは、重合度が上がるにつれてCDスペクトルの長波長シフトと符号の逆転が連続的に観察され、側鎖間の立体的な込み合いにより、主鎖のらせん構造が影響を受けている様子が観測された。6,6'-位にクラウンエーテル構造を導入したビナフトールについては、ウラウンエーテル間の協同効果について予備的に調査するために、α,ω-ジアンモニウム塩との鎖形成挙動を検討したところ、アンモニウム塩間の距離が一定値に達すると安定した鎖形成を示すことが明らかになった。このことから、新たならせん構造制御の可能性が示唆された。
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[Publications] Toshikazu Takata et al: "Optically Active Poly(aryl carbonate)s Consisting of Axially Chiral Units-Chiral Binaphthyl Group-Induced Helical Polymer-" J.Am Chem.Soc.120. 4530-4531 (1998)
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[Publications] Natsuhiro Azuma et al.,: "Cationic Polymerization of Seven-Membeved Cyclic Sulfites snbst:tuent Effect on the Polymerization Benavior" Macromolecules. 31. 1710-1715 (1998)
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[Publications] Natsuhiro Azuma et al.: "Effect of Ring Size on the Cationic Ring-Opening Polymerization of Cyclic Sulfites" Macromol.Chem.Phys.199. 1785-1789 (1998)
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[Publications] 高田十志和他: "開環重合による精密高分子設計" 高分子加工. 47. 482-488 (1998)
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[Publications] K.Murakawa et al.: "Poly and Oligo(biphenyl carbonate)s as Stable Helical Molecules" Chem.Lett.(1). 94-95 (1999)