1998 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属含有型転写調節因子による遺伝子発現調節機構に関する研究
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10129209
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
青野 重利 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (60183729)
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Keywords | 転写調節因子 / ヘム蛋白質 / DNA結合蛋白質 / 一酸化炭素 |
Research Abstract |
CooA中のヘムは、酸化型、還元型、CO結合型、いずれの状態においても、6配位構造を取っている。還元型CooAとCOを反応させた場合、還元型CooA中のヘムは配位飽和な状態にあるにも関わらず、容易にCOと反応し、CO結合型CooAが生成する。すなわち、COが還元型CooA中のヘムに配位する場合には、二つある軸配位子の内の一方がCOと置換されることにより、CO結合型CooAが生成することになる。COがヘムに配位する際に、軸配位子の解離が起こることにより、ヘム近傍のコンフォメーションが変化することが、^1H-NMRの測定により明かとなった。CO配位に伴う軸配位子の解離により誘起されるヘム近傍のコンフォメーション変化が、最終的にはCooA分子全体のコンフォメーション変化をもたらすことにより、CooAが活性化されるものと考えられる。 CooA中に含まれるヘムの軸配位を決定するため、配位性のアミノ酸をアラニン等の非配位性アミノ酸に置換した、変異型CooAを調製し、それらの電子吸収スペクトルを測定した。His、Cys、Metについては、CooA中に存在する、すべての残基について変異を導入した。その他の配位性アミノ酸については、CooAのヘム結合ドメイン(N末端から131残基目までの領域)中に存在するものについて、変異を導入した。変異導入の結果、Cys75およびAsp72に変異を導入した場合、酸化型において電子吸収スペクトルに変化が観測された。His77に変異を導入した場合には、還元型における電子吸収スペクトルに変化が観測された。酸化型において、Cys75がヘムに軸配位していることは、EPR等の測定により確認された。しかし、Asp72については、Asp72がヘムの配位子となっているのか、あるいは、変異導入の二次的影響により電子吸収スペクトルが変化したのか、現時点では確定できていない。
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[Publications] S.Aono: "Solution structure of an artificial Fe_8S_8 ferredoxin:the D13C variant of Bacillus schlegelii Fe_7S_8 ferredoxin" Eur.J.Biochem.,. 258(2). 502-514 (1998)
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[Publications] S.Aono: "Redox-controlled ligand exchange of the heme in the CO-sensing transcriptional activator CooA" J.Biol.Chem.,. 273(40). 25757-25764 (1998)
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[Publications] T.Uchida: "Heme environmental structure of CooA is modulated by the target DNA binding:Evidences from resonance Raman spectroscopy and CO rebinding kinetics" J.Biol.Chem.,. 273(32). 19988-19992 (1998)
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[Publications] S.Aono: "Solution Structure of the Oxidized Fe_7S_8 Ferredoxin from the Thermophilic Bacterium Bacillus schlegelii by ^1HNMR Spectroscopy" Biochemistry. 37(27). 9812-9826 (1998)
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[Publications] S.Aono: "Site-directed mutagenesis of cysteine to serine in a superoxide responsive transcriptional regulator SoxR" J.Mol.Catal., B:Enzymatic. 4(5/6). 283-287 (1998)