1998 Fiscal Year Annual Research Report
赤外反射分光法による半導体電極-溶液界面反応機構の研究
Project/Area Number |
10131208
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20134075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠田 義晴 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20232986)
三村 秀典 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90144055)
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Keywords | 半導体 / 赤外分光 / 多重内部反射 / 固液界面 / 電極反応 / 反応機構 / 酸化 / エッチング |
Research Abstract |
本研究の研究内容は、(1)溶液中でSiやGaAsウェーハの内部多重反射赤外スペクトルを測定し、固液界面物質の同定を行う。また、これらの物質の濃度が電極電位や半導体基板の種類(n型かp型か、あるいはキャリア濃度のちがい)によってどのように変わるかを明らかにする。(2)ポーラスシリコンの形成過程をその場分析する。さらに、(3)電極電位を変化させた場合の効果や光照射効果も明らかにすることであった。 本年度の研究実績は以下の通りである。 (1) 半導体電極溶液界面反応分析装置の改良 現有の界面反応分析装置を改良し、電極電圧の印加、標準電極の取り付けを可能にした。 (2) NH_4F溶液中のSi表面のエッチングおよび酸化反応過程の解明 NH_4F溶液中のSi(100)表面の化学状態を赤外分光で"その場"観察した。溶液中のSi(100)表面のSi-H伸縮振動スペクトルの解析から、NH_4F溶液の濃度を増加させると、表面の酸化速度が大きくなること、また、酸化の過程で酸化膜とSi表面の界面にSi-H結合が存在することが分かった。NH_4F溶液の濃度をさらに大きくしていくと、酸化膜の形成が抑制されることが分かった。酸化膜のエッチングが優先的に起こったためであると考えられる。 (3) 溶液中の半導体ウェーハに電極電圧を印加させたときの界面化学状態の解明 p型およびn型のシリコン基板をHF溶液及びNH_4F溶液に浸して、基板に電圧を印加しながら赤外吸収スペクトルを測定した。時間と共にSiH伸縮振動ピーク強度が増加しており、表面がエッチングされてポーラスシリコンが形成されていることが確かめられた。印加電圧の極性を変えるとSi-Hピーク強度が減少した。 半導体ウェーハの電極電圧をを変化したときの表面(界面)化学状態の変化を明らかにすることは、電子移動反応機構を解明する上で重要である。今後さらに系統的な研究を遂行する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Michio Niwano,Miyako Terashi,and Jyun-ko Kuge: "Hydrogen adsorption and desorption on Si(100)and Si(111)surfaces investigated by in-situ surface infrared spectroscopy" Surface Science. (1999)
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[Publications] M.Terashi,J.Kuge,M.Shinohara,D.Shoji,and M.Niwano: "Hydrogen adsorption and desorption processes on Si(100)" Applied Surface Science. 130-132. 260-265 (1998)
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[Publications] M.Niwano,M.Terashi,Masanori Shinohara,and Daisei Shoji: "Oxidation processes on H_2O-chemisorbed Si(100)surface studied by in-situ infrared spectroscopy" Surface Science. 401. 364-370 (1998)