1998 Fiscal Year Annual Research Report
自己集合性光機能分子による電極修飾とその光電変換特性
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10131246
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今掘 博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90243261)
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Keywords | フラーレン / ポルフィリン / 人工光合成 / 光誘起電子移動 / 自己組織化単分子膜 / 光電変換素子 |
Research Abstract |
光合成型の太陽電池を開発するにあたり、分子をナノメートルサイズで電極上に規則的に並べることが重要である。その基礎的知見を得るために光機能性分子を自己組織化法により単分子膜化することを試みた。まず、ポルフィリン-C_<60>連結分子にメチルチオ基を導入し金電極上に単分子膜を作製した。この修飾電極を用いた湿式2極系光電気化学セルの評価を行ったところ、その量子収率は約1%であった。また、ポルフィリンのみからなる参照系と比較するとその光電流値が約5倍増加していることからC_<60>が良好な電子伝達体として機能していることが明らかになった。しかしながら、スルフィドを用いたこと、およびアルキル鎖をスペーサーとして導入しなかったことから、その膜構造は疎に分子が集合したものであることが判明した。そこでアルキル鎖長の効果を調べるために種々のメチレン鎖長を持つポルフィリンジスルフィドダイマーを合成した。メチレン鎖が長くなるにつれ、ポルフィリン自己組織化単分子膜は高密度にパッキングした構造となることが紫外可視吸収分光法、サイクリックボルタンメトリー法、原子間力顕微鏡法によりわかった。またその光電気化学特性を評価したところ、メチレン鎖が短くなるにつれ、光電流値は減少した。これは励起ポルフィリンの失活過程として電子担体に電子を渡す過程と金電極によりエネルギー移動により失活する過程が競争していることを示唆している。そこで次に十分な長さのアルカンチオールを持つC_<60>誘導体を合成し、その膜構造と光電気化学特性を評価した。電気化学測定からC_<60>自己組織化単分子膜はポルフィリン同様に高密度・高配向の構造をとっていることがわかった。またその量子収率は7.5%となり、今までに報告された同形式の有機太陽電池の最高値に匹敵する性能を示すことが明らかになった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Suguru Higashida: "Synthesis of Copolymers Containing C_<60>, Cyclododecyl, and Sulfonate Groups : Photophysical Behavior of C_<60> in Highly Constrained Microenvironments" Chem.Lett.1998. 381-382 (1998)
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[Publications] Suguru Higashida: "Synthesis and Photophysical Behavior of Porphyrins with Two C_<60> Units" Chem.Lett.1998. 605-606 (1998)
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[Publications] Hiroshi Imahori: "Synthesis and Photophysical Properties of Porphyrin-Tetracyanoanthraquinodimethane-Porphyrin Triad : Photon-Dependent Molecular Switching" Chem.Lett.1998. 805-806 (1998)
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[Publications] Hiroshi Imahori: "Chain Length Effect on Photocurrent from Polymethylene-Linked Porphyrins in Self-Assembled Monolayers" Langmuir. 14. 5335-5338 (1998)
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[Publications] Hiroshi Imahori: "Organic Photoelectrochemical Cell Mimicking Photoinduced Multistep Electron Transfer in Photosynthesis : Interfacial Structure and Photoelectrochemical Properties of Self-Assembled Monolayers of Porphyrin-Linked Fullerenes on Gold Electrode" Bull.Chem.Soc.Jpn. 発表予定. 1999. (1999)
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[Publications] Koichi Tamaki: "Acceleration of Photoinduced Electron Transfer in Porphyrin-linked C_<70>" Chem.Lett. 発表予定. 1999. (1999)
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[Publications] 今掘 博: "表面科学,光合成をモデルにした有機分子による光電池" 日本表面科学会, 5 (1998)
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[Publications] 今掘 博: "季刊フラーレン(特別企画第24回フラーレンをアクセプターとした光誘起電子移動" ダイヤリサーチマーテック, 15 (1998)