1998 Fiscal Year Annual Research Report
アモルファス・シリコンの中距離構造の制御と新機能創成
Project/Area Number |
10133214
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清水 勇 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40016522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 利夫 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (80233956)
フォートマン チャールズ 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70293066)
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Keywords | 化学アニーリング法 / a-Si:H膜 / アバランシェ増倍効果 / ビディコン型撮像素子 / 中距離構造 / 非線形現象 / ブロッキング電流 / リーク電流 |
Research Abstract |
化学アニーリング法(CA)を用い、a-Si:H膜のバンドギャップを広い領域(Eg:1.5eV-2.1eV)で変調することに成功した。これは、異なるシリコン中距離構造が形成されることに起因することと予想される。本研究で得られた結果を要約する:(1)アバランシェ増倍現象のような光電流の非線形現象を実現するためにCA法で作製されたワイドギャップa-Si:H(Eg>1.85eV)を用いSb_2S_3薄膜を電子のランディングサイトとしたビディコン型撮像素子を試作,良好な撮像特性を確認した。しかし、印加電界が10^5V/cmを越えると画像欠陥が目立ち、暗電流の増加が認められた。そこでこのリーク電流の原因を明らかにするため、DCIACモードで評価した。DC測定の結果では、暗電流(J_dA/cm^2)は電界の上昇とともに、指数関数的に増加し、同時に光電流も増加する。しかし、矩形パルス電界印加のAC測定では,高電界(F<5x10^5V/cm)までゲイン=1で飽和しており、光電流に非線形現象は認められなかった。これらの事実から、DC測定での高い光電流ゲインは、Sb_2S_3電極からの注入による二次光電流であることを示唆する。しかし、このデバイス構造を用いACモード測定によって、5x10^5V/cmの高電界印加によっても破壊されないデバイスを作ることができた。今後は、高電界印加時の暗電流増加の原因となるSb_2S_3電極にかわるブロッキング電極を探索し、アバランシェ効巣の実現を図る。(2)CA法で水素原子の替わりに電子励起された希ガス(Ar^*,He^*)で表面処理を行い、高品質/高安定ナローギャップa-Si:H(Eg=1.5eV)の作製に成功した。(3)a-Si:H膜のXRDのスペクトルを比較解析した結果、シリコンの中距離構造とバンドギャップに相関があることを示唆する結果が得られた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Fukutani,M.Kanbe,W.Futako,B.Kaplan,T.Kamiya,C.M.Fortmann,I.Shimizu: "Band gap tuning of a-Si:H from 1.55eV to 2.10eV by intentionally promoting structural relaxation" Non-Cryst.Solids. 227-230. 63-67 (1998)
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[Publications] W.Futako,S.Takeoka,C.M.Fortmann,I.Shimizu: "Fabrication of narrow-band-gap hydrogenated amorphous silicon by chemical annealing" J.Appl.Phys.84. 1333-1339 (1998)