1998 Fiscal Year Annual Research Report
構造空孔を含む化合物半導体の規則-メソスコピック相変態
Project/Area Number |
10136212
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 吉男 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00164351)
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Keywords | 相変態 / 構造空孔 / 高分解能電子顕微鏡 / 核発生 / メソスコピック / 規則構造 |
Research Abstract |
規則ーメソスコピック相変態する構造空孔を含む化合物半導体としてIn2Te3についてその相変熊挙動と速度論敵取り扱いについて研究を行った.高温相の試料をTc直下の610℃で時効すると空孔面を形成していない固溶空孔の一部は空孔面で取り囲まれた領域で不均一各発生し,その結晶しサイズが小さなことに起因する散漫な低温相のX線回折ピークを与えた.しかしこれは低温相の核として生成したものではない,X線回折では低温相の回折反射が認められるにも関わらず,Tc直下では反応はこれ以上進行しない.これは空孔面がマトリックス部に溶解する反応がきわめて遅いためである.メソスコピック相では結晶全体として平均価電子数4を守るだけでなく,局所の対称性としても有利な4配位のTeを効率的に生成すべく空孔を最密面である{111}面に相分離することなく析出させる.この状況ではマトリックス部の空孔濃度は低いことが望まれ,特にTc直下ではマトリックス部の空孔濃度は低温相領域とも空孔面ともほぼ平衡している.固溶空孔濃度の高い領域からの低温相領域発生ではなく組織的には2相域から単相の規則相が生成しているとみなされる点が反応を遅らせている理由といえる.すなわち相としては単相から単相への規則化といえるが,組織的には2相から単相への相変熊であることが高温相がメソスコピック相であることによって生じた.これらはすべて高温相が単位胞レベルで不均質,メソスコピックな領域で均質であるメソスコピック相特有な現象と理解された.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 花田剛,中村吉男,入戸野修: "Ga2Se3の規則-メソスコピック相変態" まてりあ. 37. 993 (1998)
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[Publications] S.Abe,E.Inoue,Y.Nakamura and O.Nittono: "Order-mesoscopic transformation in compound semiconductor In2Te3" PRICM-3,Proceeding(Honolulu/USA). 1337-1342 (1998)
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[Publications] T.Hanada,F.Izumi,Y.Nakamura,O.Nittono,Q.Huang and A.Santoro: "Neutron and electron diffraction studies of ZnGa2Se4" Physica. B241-243. 373-375 (1998)
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[Publications] J.Ye,S.Soeda,Y.Nakamura and O.Nittono: "Crystal structures and phase transformation in In2Se3 compound semiconductor" Jpn.J.Appl.Phys.37. 4264-4271 (1998)
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[Publications] T.Hanada,Y.Watanabe,Y.Nakamura and O.Nittono: "HRTEM Study of Mesoscopic Phase Ga2Te3" Electron Microscopy. 3. 177-178 (1998)