1998 Fiscal Year Annual Research Report
産業における窒素の高効率循環とゼロエミッションのキーテクノロジー
Project/Area Number |
10141212
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
秋鹿 研一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20016736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲津 晃司 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70272698)
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Keywords | 窒素循環 / アンモニア湿式酸化 / アンモニア吸着剤 / N_2O単独分解触媒 |
Research Abstract |
アンモニウムイオン湿式酸化用Pd触媒の担体効果 WAO用触媒として,金属と酸素との親和性に着目し,酸素と中程度の親和力を有するRu,Pd等の担持金属触媒を用いると503K,1.5MPaという穏やかな反応条件でアンモニア分解率が99%を超える結果を得,Ru系触媒においてpHの影響,反応機構,担体効果等について考察を行ってきた。今回,Pd系触媒において担体効果,触媒の前処理条件等に関して検討を行った。金属酸化物を担体として用いた場合,転化率は13.5〜36.9%と低かったが, N2選択性はLa203以外は全て95%以上という高い値を示し,Pd触媒はN2選択性が高いことが分かった。一方,担体に活性炭(A.C.)を用いた触媒は活性, N2選択性ともに100%と,極めて優れた分解触媒であることが分かった。我々がこれまでに明らかにしてきたようにWAOは触媒表面での分子状アンモニアと解離吸着酸素による表面反応で進行することから,触媒表面上の分子状アンモニア濃度が高まるよう,表面近傍での部分的な疎水場の存在が重要である。A.C.表面は金属酸化物表面に比べ疎水性であるため,より優れたWAOの反応場になることが示唆され,このことがPd/A.C.が高活性である理由のひとつと考えられる。さらに水素前処理により各触媒の活性が向上したこと及びXPSによる各触媒上でのPdの電子状態分析の結果,金属状Pdの割合と活性がほぼ対応したことから,触媒上でPdを還元された状態に保つことが重要であることが明らかとなった。 高効率アンモニア吸着剤の開発 圧力(温度)スイング法の場合高圧(低温)でアンモニアを高収率吸着し,低差圧(小温度差)で(利用系へ移すために)脱離するものが望まれる。比較的高濃度(40kPa程度)のアンモニア捕集を目的とした圧力スイング法用の吸着剤として,従来報告されている硫酸処理炭素材料より陽イオン置換Y型ゼオライトが優れていることが分かった。アンモニア昇温脱離法などからCaやCuなど2価の金属イオンによる置換が優れた吸着特性を付与することが明らかとなった。
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[Publications] Zhihua ZHONG and Ken-ichi AIKA: "The Effect of llydrogen Treatment of Active Carbon on Ru Catalysts for Ammonia Synthesis" J.Catal.173. 535-539 (1998)
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[Publications] Zhi-hua ZHONG,Ken-ichi AIKA: "Effect of Ruthenium Precursor on Hydrogen-Treated Active Carbon Supported Ruthenium Catalysts for Ammonia Synthesis" Inorg.Chim.Acta.280. 183-188 (1998)
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[Publications] Takashi KARASUDA and Ken-ichi AIKA: "Characterization of Electron Deficient Oxide Ion of Heat Treated MgO for Activation of Methane" Bull.Chem.Soc.Jpn.71. 1999-2003 (1998)
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[Publications] Yasuo IZUMI,Kenzo OSHIHARA,and Ken-ichi AIKA: "Characterization of Active Site on Cobalt-Magnesium Oxide by X-Ray Absorption Fine Structure Spectroscopy" Chemistry Letters. 727-728 (1998)
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[Publications] Jiangyan QIN,Ken-ichi AIKA: "How to Treat Ammonium Ion of the Industrial Effluents" 表面科学. 19(4). 265-270 (1998)
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[Publications] Yasuo IZUMI,Kenzo OSHIHARA,and Ken-ichi AIKA: "Characterization of Active Site on Cobaly-Magnesium Oxide by X-ray Absorption Fine Structure Spectroscopy" Chemistry Letters. 727-728 (1998)