1998 Fiscal Year Annual Research Report
経営データにおけるデータマイニング基礎技術の開発、ならびに戦略的活用に関する研究
Project/Area Number |
10143107
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
矢田 勝俊 大阪産業大学, 経営学部, 講師 (00298811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽室 行信 大阪産業大学, 経営学部, 講師 (90268235)
加藤 直樹 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40145826)
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Keywords | データマイニング / 発見科学 / クラス間分散 / 履歴ベース / データマイニングプロセス / ダイレクトメール / アソシエーションルール |
Research Abstract |
本研究では、ビジネス分野におけるデータマイニング基礎技術、ならびに実装技術の開発を発見科学の立場から行うものである。 データマイニング技術を適用するには、まだ多くの基礎技術の開発が欠かせない。本研究では、クラス間分散最大区間を求めるアルゴリズムと二次元への拡張を行った。求める領域を矩形領域に限定することによって、クラス間分散を最大化するような領域を求める高速アルゴリズムを開発した。さらに、1次元配列だけではなく、2次元配列における問題に拡張できるようにした。また、実装技術としては、履歴ベースの考え方を提示し、データマイニング志向のデータ蓄積技術を開発した。従来の企業で採用されている蓄積方法はデータマイニングプロセスで必要となる重要なデータが消失してしまうが、我々の提示する履歴ベースは、時系列データを蓄積することによって、データマイニングプロセスをサポートすることが可能になっている。これらは既に、企業への導入が行われているものであるが、その蓄積されたデータをもとに、実証実験を行い、現実への有用性を我々は明らかにすることができた。特に、企業の販売促進戦略への応用は将来的に、十分な効果が期待できるものと思われる。ダイレクトメールのターゲット顧客の選定にアソシエーションルールのアルゴリズムを適用し、検証の結果、通常の4倍の効率向上を確認することができた。 我々は、こうした経営データに対してデータマイニング技術を適用し、基礎技術、実装技術の開発、その実証を通して、発見科学の経営領域の研究に寄与できるものと考えている。
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[Publications] 矢田勝俊・加藤直樹・羽室行信: "ビジネス応用におけるデータマイニング" 第一回「ビジネス応用におけるデータマイニングと知識発見」ワークショップ. 78-86 (1998)
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[Publications] Y.Hamuro,N.Katoh,and K.Yada: "Data Mining Oriented System for Business Applications" Proceedings of the first international conference on DS98. 1532. 441-442 (1998)
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[Publications] Y.Hamuro,N.Katoh,and K.Yada: "Mining Pharmacy Data Helps to Make Profits" Data Mining and Knowledge Discovery.
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[Publications] 矢田勝俊: "産学協同における情報教育・研究の現状-データマイニング技術の実装と実施を通して" 信学技報. 98・502. 17-18 (1998)
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[Publications] 羽室行信・加藤直樹・矢田勝俊: "販売データにおけるデータマイニングの実施を通した産学協同による情報教育の実施" 私立大学情報教育協会「平成10年度第12回私情協大会資料」. 62-63 (1998)
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[Publications] 浅野哲夫・加藤直樹・徳山豪: "クラス間分散最大区間を求めるアルゴリズムと多次元への拡張" アルゴリズム研究会. AL65-1. (1998)