1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10143210
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷内田 正彦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20029531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 幸生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20273609)
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Keywords | 新仮説 / 発見 / 仮説推論 / キーワード抽出 / 地震予知 |
Research Abstract |
既存仮説の中で同時に真になりやすい関係(正の依存)にあるものの共通原因として未知仮説を発見し,その関係を満たす未知仮説を発見する手法を研究した.これは,観測事象の時系列から既存仮説の正の依存を見つける手段があってこそ可能となるが,われわれがこれまでに開発した以下の技術はその有効な手段である. [仮説推論のコネトに基づく協調 (CCMA)]各時点の観測事象の原因をそれぞれ仮説推論によって推論しては隣り合う時点の解仮説を通信し合う,時系列理解のための協調推論であるCCMAにより,観測された時系列の原因が変化する様子を高精度で理解することができる. [単語共起グラフを用いたキーワード抽出法Key Graph]CCMAによって得られた各時点の原因仮説を文字列で表して時刻順に並べ,その列での区切れの意味を持つ時点にピリオド(.)を入れると文章のようになるので,この文章で同じ文に現れやすい単語間に正の依存があるとみなす.Key Graphが文章中で同じ文に現れることの多い単語をまとめる機能はこれに利用できる. こうして求められる正の依存を持つ既存仮説(既知原因)群には共通の原因があると考えられる.Key Graphには互いに正の依存を持つ仮説集合(文章でいえば同段落や同節の中の単語集合)だけではなく,そのような仮説集合をいくつか結束させる役割を果たす仮説(文章でいえば著者の主張)を取り出す効果があるが,これを地震データにあてはめると未来に地震が発生する危険の高い活断層が得られることがわかってきた.このように本研究は新しいアプローチによる新仮説発見とも,時系列データから未来の事象を予測する研究とも言える成果を挙げている.
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[Publications] 砂山渡,大澤幸生,谷内田正彦: "事象ごとの生起確率から未知事象発見を支援する手法とそのアンケート調査への適用" 人工知能学会誌. 14巻2号. 349-358 (1999)
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[Publications] 大澤幸生,ネルスE.ベンソン 谷内田正彦: "KeyGraph : 単語共起グラフの分割・統合によるキーワード抽出" 電子通信学会誌論文誌. J82-D1巻 2号. 391-400 (1999)
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[Publications] Sunayama, W.,Nomura, Y.,Ohsawa, Y.,and Yschida, M.: "Refining search Expression by Discovering Hidden User's Interests" Proc.International Conference on Discovery science '98. LNAI1532号. 186-193 (1998)
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[Publications] Ohsawa, Y.and Yachida, M.: "Discovery of Unknown Causes from Unexpected Co-occurrence of Inferred Known Causes" Proc.Intl Conf on Discovery Science '98. LNAI1532号. 174-185 (1998)