2001 Fiscal Year Annual Research Report
高解像赤外線観測によるマゼラン雲中の星団形成の研究
Project/Area Number |
10147207
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 培夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70188340)
杉谷 光司 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (80192615)
長田 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80208016)
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Keywords | 光学赤外線望遠鏡 / 赤外線サーベイ / マゼラン星雲 |
Research Abstract |
口径1.4mの光学赤外線望遠鏡を完成させ、南アフリカ天文台に設置して試験観測を開始した。まず、昨年度製作した経緯台方式の架台を駆動する制御系を製作した。経緯台は力学的安定性の上で有利ではあるが、赤道儀方式とは違ってインストゥルメント・ローテータが必要であり、方位軸・高度軸・ローテータすべてを計算機制御しなければならない。これらの角速度はゼロから広い範囲まで変化するので、高精度のエンコーダからの情報を使ってリアルタイムのサーボをかけた。 時刻装置としては南アフリカ天文台から供給されるパルスを使うとともに、制御系の中にもGPS受信機を持ち正確な時刻を保持できるようにした。制御計算機はリアルタイム性の高いLinuxをホストとして、これが専用望遠鏡コントローラCPU(MS・DOS)と対話する形式とした。このLinuxホストに対してイーサネットにつながった各種計算機(観測装置の制御計算機など)がリクエストして望遠鏡を制御する。 9月に南アフリカ天文台のサザーランド観測所に望遠鏡を設置し、制御系の試験と改良を行なった。可視光のCCDを用いて望遠鏡解析を行ない、絶対ポインティング精度として3秒角を実現した。11月には赤外線3色同時撮像カメラSIRIUSを搭載し、試験観測を開始した。これまでマゼラン雲のいくつかの領域を試験観測し、望遠鏡の追尾性能・光学性能が仕様を充分に満たしていることを確かめた。現在、鏡のシーイングを改善し、風などの外乱に対しても強くするための改良を行なっている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yanagisawa, T.: "Wide-Field Camera for Gravitational Microlensing Survey : MOA-cam2"Experimental Astronomy. 10. 519-535 (2000)
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[Publications] Nakano, M.: "ASCA Observations of the NGC 2264 Molecular Cloud"Publ. of the Astronomical Society of Japan. 52. 437-446 (2000)
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[Publications] Sugitani, K.: "2 Millimeter Observations of Bright-rimmed Clouds with IRAS Point Sources"Astron. J.. 119. 323-334 (2000)
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[Publications] Yao, Y.: "Unveiling Deeply Embedded Sources by Near-Infrared Polarimetric Imaging"Astrophys. J.. 542. 392-399 (2000)
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[Publications] Nagata, T.: "ISOCAM CVF Observations of the Quintuplet and Object#17:Clusters Near the Galactic Center. Diffuse Components"Advances in Space Research. 25. 2193-2195 (2000)
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[Publications] Murakawa, K.: "Water Ice Distribution in the Taurus Molecular Cloud"Astrophys. J. S.. 128. 603-613 (2000)