1998 Fiscal Year Annual Research Report
高密度プロチウム非平衡物質の機能発現と原子レベル構造の研究
Project/Area Number |
10148222
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
北野 保行 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20033855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 研一 広島県先端技術研究所, 研究員
折茂 慎一 広島大学, 総合科学部, 助手 (40284129)
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Keywords | プロチウム / Mg_2Ni / メカニカルアロイ / 電子顕微鏡組織 / ナノ構造物質 |
Research Abstract |
金属間化合物Mg_2Niから創製される非平衡物質の持つプロチウム特性が実用的エネルギー物質として着目されている。ここでは、金属間化合物Mg_2Niおよび純金属Niを、機械的合金化(MA)法により合金によって創製されたプロチウム含有量の多い物質について更なる研究を進めた。ここに創製された物質の組成を形式的に化学式で表すと、MgNiH_<1.9>であり、Mg_2Niの固溶体Mgg_2NiH_<0.3>と比較すると、金属原子一個あたりで比較して、ほとんど10倍に近いプロチウム含有量である。この物質の原子的構造は、結晶ではなく非晶質(アモルファス)であることが、電子顕微鏡観察、その他の研究で明らかになった。この非晶質構造の持つプロチウム特性の安定化を目指して、結晶化の試みを行った。非晶質物質の熱処理と結晶あるいは非晶質組織およびプロチウム特性の関係を追究した。 熱処理と結晶組織に関する実験を行い、つぎのような結果を得た。 a-MgNi→(約603K)→c-Mg_2Ni+a-MgNi_2→約683K→c-Mg_2Ni+C-MgNi_2 ここで、アモルファスMgNiをa-MgNi、Mg_2Ni結晶をc-Mg_2Ni、MgNi_2結晶をc-MgNi_2と記述した。それぞれの段階におけるプロチウムとの反応性について実験した結果、最初と最後は反応性が大きく、中間段階で反応性が大変低いことが分かった。これは、周囲に存在するa-MgNi_2とc-MgNi_2の違いが、c-Mg_2Ni中のプロチウムに大きな影響を与えるということである。この理由の解明は今後の問題であると同時に、この現象を利用して、Mg系合金中のプロチウム含有量の制御を可能にすることが考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Kitano: "Microanalytic and microscopic investigation on Japanese Ceramics" Proceedings of International Symposium on Hybrid Analyses for Functional Nanostructure. (1998)
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[Publications] 北野保行: "電子顕微鏡による材料研究最前線「機械的粉砕法(MG法)機械的合金化法(MA法)で作製したMg-Ni系水素吸蔵合金」" まてりあ. 37. 380-380 (1998)
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[Publications] Y.Kitano: "Lineur-and Ste-disclinations consisting of multiole twin bounderies in the L11-type CuPt or dered alloy" Proc.PRICM-3 Advanced Materiasle and Processing. 1299-130 (1998)
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[Publications] Y.Kitano: "Formation process of the aniorphous Mg-Ni Phase by mechanical alloying" Journal of Electron Microscopy. 44. 461-465 (1998)
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[Publications] Y.Kitano: "A trial of multislice calculation for an aperiodic structure Al-Cu-Ru quaicrystal" Journal of Electron Microscopy. 47. 129-133 (1998)
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[Publications] Y.Kitano: "A New Stacking Variaut of Loves Phase Found in (TiO.96VO.O5) Co_2 Alloy" Microscopy Research and Technique. 40. 277-283 (1998)