1998 Fiscal Year Annual Research Report
色素性乾皮症A群マウスへのHVJリポゾームを用いた遺伝子治療
Project/Area Number |
10153227
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
錦織 千佳子 京都大学, 医学研究科, 助手 (50198454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武部 啓 近畿大学, 原子力研究所, 教授 (10028318)
八木 孝司 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80182301)
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Keywords | HVJ-リポゾーム / 色素性乾皮症A群 / 遺伝子治療 / XPAマウス / 不定期DNA合成期(UDS) / ピリミジンダイマー |
Research Abstract |
HVJ-リポゾームを用いたXPA遺伝子治療の基礎としてXPA遺伝子を含有するHVJリポゾームをXPA群細胞およびXPAマウス細胞へ導入し、修復能の回復、細胞への傷害性の程度を分析し、XPA-HVJ-リポゾームの効果を評価した。 サイトメガロウイルスのエンハンサーとβ-actionのプロモーターをもつpCAGGSにヒトXPAcDNAを組み込んだPCAGGS-XPA並びにpcDNA3のEcoRIサイトにXPA遺伝子を組み込みへマトアグルチニン遺伝子をつけたpcHA-XPAをXPAマウス細胞に遺伝子導入後24、48時間の修復能を調べた.pcHAはコントロールベクターpcDNA3に比して明らかに紫外線照射後のUDSの回復がみられ、ヒトXPA遺伝子がマウス細胞で働くことが確認された。24時間後と48時間後では24時間後の方が回復がよかった.PCAGGS-XPAも同様に遺伝子導入後UDSにより修復能の回復をみたが、pcHA-XPAの方が回復が良好であった. 次に予め紫外線照射24時間前にXPA-HVJ-リポゾームをXPAマウスの背部皮膚に皮内径射しておき、太陽光近似のサンランプを用いて、UVBを4kJ/m^2同部に紫外線照射し、4時間後に皮膚を採取し固定した。紫外線照射後のビリミジンダイマー、(6-4)光産物の修復動態を、ピリミジンダイマー並びに、(6-4)光産物に特異的なモノクローナル抗体(金沢大学二階堂博士より供与)を用いて確認したところXPA-HVJリポゾームはコントロールリポゾームに比して、表皮、真皮ともにダイマー、(6-4)光産物の染色性は低かった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takashi Yagi: "Complete restoration of normal DNA repair characteristics in Group F xeroderma plgmentosum cells by over-expression of transfected XPF cDNA" Carcinogenesis. 19. 55-60 (1998)
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[Publications] Matsumura Y: "mutations of Plb/F15 Tumor Suppressor Genes and Replication Error Contribute Independently to the Pathogenesis of Sporadic Malignant Mdanpm." Archire Dermatol.Res.290. 175-180 (1998)
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[Publications] Matsumura Y: "Characterization of Molecular defects in xeroderma pigmentosum group F in relation to its clinically mild symptoms." Hum Mol Genet. 7. 969-974 (1998)
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[Publications] Chikako Nishigori: "Hind III liposomes suppress delayed-type hypersensitivity responses in vivo and production of epidermal IL-10 in vitro." J.Immunol.161. 2684-2691 (1998)
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[Publications] 錦織 千佳子: "色素性乾皮症“Monthly Book Dermatology 特集 光線過敏症診断治療マニュアル"" 全日本病院出版会. 21. 9-18 (1999)
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[Publications] 錦織 千佳子: "遺伝子修復機能の異常「図説分子病態学」" 中外医学社, 8 (1998)