1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10159211
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
升方 久夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00199689)
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Keywords | 染色体機能領域 / 真核生物DNA複製 / 複製開始点認識 / 複製開始制御 / 細胞周期 / DNA-蛋白質相互作用 |
Research Abstract |
(1) 分裂酵母の複製開始点認識複合体(ORC)構成因子と考えられるOrplにFLAG-タグ融合蛋白質として分裂酵母細胞で発現させ、抗FLAG抗体を用いて回収した免疫沈降画分にOrp2pとOrp5pを検出した。またFLAG-Orp2を発現する株からのFLAG抗体免疫沈降によりOrp1pとOrp5pを検出した。よって、Orplp-Orp2p-Orp5pは細胞内で複合体を形成すると考えられる。 (2) FLAG-Orpl免疫沈降画分が試験管内で分裂酵母ars2004断片に特異的に結合することを見出した。FLAG-Orp2画分も同様の結合活性を示した。よって、分裂酵母ORCはars2004に結合すると結論した。この結合反応はars2004内の必須領域IとIIIに特異的である。FLAG-Orpl画分は細胞内でars2004プラスミドの複製必須領域Iの機能を置換できるdA40/dT40やd(AAAT)10/d(TTTA)10に結合し、機能を置換できないd(AAAC)10/d(TITG)10は結合しないことから、ORCの結合が複製開始に必須であると考えられる。アデニン(チミン)連続配列が分裂酵母ORCの認識配列であると推測されるが、分裂酵母ORCの認識の塩基配列特異性は低いと考えられる。 (3) 細胞内からFLAG-Orpl蛋白質とDNAとの複合体をFLAG抗体により回収し、PCR増幅を行うクロマチン免疫沈降法(CHIP法)により、Orpl蛋白が染色体上の複製開始点ars2004の必須領域を含む狭い範囲に結合していることを示した。 (4)MCMファミリーに属するMis5(MCM6)蛋白が細胞周期のGl期からS期にのみ、複製開始点ars2004に結合することをCHIP法により確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] C.Obuse.: "Interaction of transcription factor YY1 with a replication-enhancing element, REE1, in an autonomously replicating human chromosome fragment." Nucle.Acids Res.26. 2392-2397 (1998)
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[Publications] Y.Ogawa: "Association of autonomous replication activity with replication origins in a human chromosome." Exp.Cell Res.243. 50-58 (1998)