1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10159217
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (10158074)
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Keywords | ユビキチン / ユビキチン結合酵素 / ユビキチンリガーゼ / サイクリン分解 / 染色体分離 / サイクロソーム |
Research Abstract |
分裂期サイクリンの分解系は、Xenopus卵やClamの抽出液中での系や酵母の遺伝学的系での解析が中心となって行われた結果、細胞分裂期全体の制御を統括する蛋白質分解経路として認識されるにいたっている。我々の分離した分裂酵母ubcP4の欠損は細胞周期M期に異常を引き起こした.その遺伝学的解析の結果、このユビキチン経路は分裂期Cyclin(Cdcl3p)分解、分裂後期開始に必須の姉妹染色体分離のための核蛋白質(Cut2p)分解を担っているものであることを証明した.他方、分裂期サイクリン特異的なリガーゼE3あるCyclosomeは20Sの巨大複合体で、UbcP4共役して働くことがわかった。このUbcP4/Cyclosomeユビキチン経路はCdc13p、Cut2p以外にも標的とする蛋白質があり、それらはいずれも分裂期の制御に必須な役割を担っていると想像される。またこの蛋白質分解経路が分裂期のみならず、G1-S期、G2期にも稼働している可能性が示唆される。その一つの例として、S期に分解される分裂酵母におけるもう一つのBサイクリン、Cig2の分解を調べた。Cig2もUbcP4とCyclosomeを会して分解され得ることを示した。このことは次の2点を示唆する。CyclosomeはS期においても活性を持つこと。Cig2はサイクリンとしての機能はCdc13互換であるが、他方、Cdc13と類似の分解シグナル(Destruction Box)を持っているにもかかわらず、分解時期が異なることから、これらサイクリンを分解標的として時期特異的に識別する分子の存在を示唆する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yamao,F.: "JB Review: Ubiquitin System-Selectivity and Timing of Protein Destruction." J.Biochemistry. (in press). (1999)
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[Publications] Kishi,T.: "An essential function of Grr1 for the degradation of Cln2 is to act as a binding core that links Cln2 to Skp1." J.Cell Sci.111. 3655-3661 (1998)
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[Publications] Tanaka,H.: "Aphidicolin induces alterations in Golgi complex and disorganization of microtubules of HeLa cells upon long-term administration." J Cell Physiol.176. 602-611 (1998)
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[Publications] Kishi,T.: "Grr1 functions in the ubiquitin pathway in Sacchromyces cerevisiae through association with Skp1." Mole.gen.Genet.257. 143-148 (1998)