1998 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣でのGDF-9レセプター探索とGDF-9/c-kitソガンドの相互機能解明
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10160203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西森 克彦 東北大学, 農学部, 助教授 (10164609)
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Keywords | GDF-9 / スチールファクター / 卵巣 |
Research Abstract |
ヒト293細胞にマウスGDF-9の発現ベクターを導入した細胞クローンの細胞質でGDF-9前駆体タンパクが発現していることの確認は、昨年度(1997年)作成したウサギ抗GDF-9ペプチド抗血清によって行い、少なくとも細胞質中に推定分子量を示す前駆体タンパクの発現していることを確認した。しかし、抗血清の特異性が低いため、過去にGDF-9-1-ミュータントで作成した抗GDF-9抗血清を用いて行った検出の際の結果に比べ感度が劣ることが明らかとなった。また、培地中からは分泌されていると考えられるGDF-9タンパクは検出できなかった。この為、バクテリアで作成した(His)_6-GDF-9抗原を用いてウサギを免役し、ウサギ抗マウスGDF-9抗血清を再度作成した。これはまた、Steel panda変異マウスの卵巣の免疫組織染色を目的としたものである。 Steel panda変異マウスの卵巣解析に関しては昨年(1998年)5月にヘテロザイゴートを3つがい入手できたが、これらにはwt(wild type)が混入していたためか、1998年秋までSteel panda変異マウス(白色)を得ることはできなかった。産まれた仔マウスには+1-(heterozygote)が混ざっているものと推定し、子供同士の交配を試みたところ、10月末から、若干のSteel panda変異マウスを得ることが可能となった。この為、少数のSteel panda変異マウスより卵巣を取得し、固定、パラフィン包埋後in situハイブリダイゼーションを行った。この結果、再度の検討が必要と思われ、断定はできないが、Steel panda変異マウス卵巣の卵胞でGDF-9の発現が低下している可能性が示唆される結果を得た。 昆虫細胞を使ってGDF-9を大量に得るための実験を行っているが、これに関しては昆虫細胞sf-9よりマウスGDF-9遺伝子を持つベクターヴイールスか生産され、これが感性性を持つことも確認したが、現在までに細胞質への蓄積や、培地中への分泌を含めタンパクの生産は確認できていない。
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[Publications] Nomura,O: "Determination by,modified RT-PCR of transcript amount from gene involved in sex-steroid synthesis in chicken organs including brain." J.Sferoid Biochem.Mol.Biol.67. 143-148 (1998)
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[Publications] Julia A Elvin: "Molecular Characterization of(the follicle defectin)the growth differentiation factor-9 deflicient ovary" Mol.Endocrinol. (in press). (1999)