1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10169253
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
塩入 孝之 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (20012627)
|
Keywords | 糖尿病合併症 / 後期反応生成物 / ペントジン / 立体選択的合成 / 抗体 |
Research Abstract |
糖尿病合併症発症機序の一つとしてブリケーションが知られており、このグリケーションによりペントシジンに代表されるAGE(後期反応生成物)が形成され、合併症に重要な役割を果たしているものと推測されている。このペントシジンは現在極めて入手困難であり、そのため合併症の診断、治療の研究に問題を来たしている。そこで我々はペントジンの効率よい立体選択的合成法を開発し、それを用いて量産すると同時に、糖尿病合併症の種々の研究に役立てたいと本研究を行っている。我々は有機合成的に確実にペントジンを得る計画をたて、まず三つの鍵中間体を合成した。そしてこれらを用いてペントシジンを立体選択的に合成する方法を開発することに成功した。そして本法を用いて抗体作製のための充分な量のペントジンを合成し、現在それを用いて抗体作製を行っている。今後更に、ペントジンのより効率よい合成法の開拓を検討したい。
|