1998 Fiscal Year Annual Research Report
ニセツリガネゴケを用いた茎頂分裂組織形成、維持、器官形成に関する分子機構の解明
Project/Area Number |
10182223
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
長谷部 光泰 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40237996)
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Keywords | ニセツリガネゴケ / 分裂組織 / 形態形成 / 相同組換え / 器官形成 / 突然変異 / KNOX / LFY |
Research Abstract |
1. 遺伝子タギング系を用いた突然変異体ライブラリーの作成。 ニセツリガネゴケは相同的組換率が高いため、非相同断片を形質転換するよりも、コケゲノム由来の相同断片を形質転換した方が10倍程度、安定形質転換体が得られる率が高い。そこで、大腸菌をホストとしてニセツリガネゴケゲノミックライブラリーを作成し、NPTII遺伝子をマーカーとして持つTn3トランスポゾンを、大腸菌内でニセツリガネゴケゲノムDNAに挿入し、それを再び、ニセツリガネゴゲに形質転換し、相同組換えを引き起こすことにより、突然変異体ライブラリーを作成する系を構築した。現在、週200ラインのペースで安定形質転換体が得られており、形態異常の変異体をスクリーニングしている。これまで、2000変異体が得られているが、茎頂分裂組織に異常のあるものが多数得られている。Tn3のコンストラクトを変えることにより、ジーントラップ、エンハンサートラップができるような系を構築した。これまで、ジーントラップ系で、30ラインが得られ、原糸体、若い茎葉体、茎葉体茎頂で発現しているものが得られている。 2. KNOX、HD-ZIP、AP2、MADS、LFYのコケホモログの解析。 KNOXホモログ(PpKNOX)を1個、HD-Zipホモログ(PpHD-Zip)を9個、AP2ホモログ(PpANT)を2個、MADSホモログ(PpMADS)を3個、LFYホモログ(PpLFY)を1個単離し、ノザン解析により発現様式を解析した。3つのMADS遺伝子および、茎葉体特異的に発現している3つのPpHD-Zipを遺伝子破壊した。PpKNOXは遺伝子破壊体が得られなかった。現在、他の遺伝子についても遺伝子破壊実験を行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Aso,K.et al.: "Characterization 05 homeo domain leucine Zipper genes in the ferm ceratopteri's richardii and the evdution of the homeo domain leucine-Zipper gave family in vascular plants" Molec.Biol.Evol.(In Press). (1999)
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[Publications] Hasebe,M.et al.: "Characterization of HADS homeotic genes in the ferm Ceratopteris richardii" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 95. 6222-6227 (1998)