1998 Fiscal Year Annual Research Report
アジア太平洋地域の構造変動における米国の位置と役割に関する総合的研究
Project/Area Number |
10201201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
油井 大三郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50062021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 聡 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (00227852)
矢口 祐人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00271700)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院・総合文化研究科付属アメリカ研究資料センター, 助教授 (50194048)
橋本 毅彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (90237941)
児玉 文雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20016538)
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Keywords | アメリカ合衆国 / アジア太平洋 / 構造変動 / APEC / 地域統合 |
Research Abstract |
第1年度にあたる本年には、まず共同研究を進めるための基礎的な資料の収集と電子情報化のための機器整備を重点的におこなった。具体的には、第一に、アジア太平洋地域の構造変動に関連する基礎資料の収集に努力した。主要には、米国議会資料(1993-97年)や議員団体報告書(1991-97年)、民間シンクタンク報告書(1960-97年)などをマイクロフィッシュなどの形態で購入した。第二には、東京大学大学院総合文化研究科附属のアメリカ研究資料センター内にサーヴァを立ち上げ、ホームページを開設し、本プロジェクトの主旨などを公表した(http://www.cas.c.u-tokyo.ac.jp/kaken/)。 次に、研究活動の進展については、総括班会議を3回開催して、各計画研究班相互の関連づけに努力するとともに、平成10年12月6日には全体研究集会を開催して、本プロジェクトの意義や共同研究を進める上での留意事項をめぐり集中的な討議を行なった。その際、特に、現状分析と歴史研究との架橋や、政治外交・安全保障・経済・情報社会・文化・環境の6分野の学際的総合の困難さをどう克服するか、米国の国内変動とアジア太平洋の地域変動との関連のさせ方が中心的な問題となった。また、総括班の下には、環太平洋各国の専門家をメンバーとするデータ収集小委員会を発足させ、各国における研究や資料整備状況、研究センターの設置状況を報告し合い、関係研究センターのリストアップに着手した。現在の所、既に64センターをリストアップし、インターネットや海外調査を通じて情報収集を開始している。さらに、各計画研究班では研究分担者の報告以外に、海外の関連研究者や国内の専門家を招聘して、研究会を開催し始めており、平成10年10月以来、全体で18回の研究会が開催されている。これらの成果についても、適時ニューズレターやホームページ上で公表してゆく予定である。
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[Publications] 油井大三郎: "“American Studies and Cultural Fusion between East and West"" Japan Center for Area Studies News. No4 Summer. 1 (1998)
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[Publications] 児玉文雄: "「科学技術は21世紀に何をもたらすのか:異業種間競争と技術融合のダイナミックス」" 第31回原子力産業会議年次大会「原子力-新たなる挑戦」. 61 (1998)
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[Publications] Fumio Kodama: "“Relevance of University Education and Research : Relevance is not Automatic, but Needs to be Created"" Japan-UK Joint Symposium on New Partnership between the University and Industry in the 21^<st> Century. (1998)
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[Publications] Takehiko Hasimoto: "“Science after 1940 : Recent Historical Researches and Issues on Postwar American Science and Technology"" Historia Scientiarum. Vol8, No.1. 87-96 (1998)
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[Publications] 橋本毅彦: "10年後の飛行機を求めて:戦間期英国における航空機の研究開発" 技術と文明. 11巻1号. 13-30 (1998)
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[Publications] 橋本毅彦: "標準化技術の起源をたずねて-互換性技術の歴史性と政治性" iichiko. 48号. 19-34 (1998)
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[Publications] 遠藤泰生 他: "アート・WWII・アメリカ" 東京大学アメリカン・スタディーズ. Vol.3. 149-153 (1998)
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[Publications] Yujin Yaguchi: "“Japan's Savage : The Construction of the Ainu in Jen'Ichiro Oyabe's American Autobiography"" 立命館大学夏季セミナー. Summer. (1998)
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[Publications] 中野 聡: "20世紀フィリピンとアメリカ民主主義" 歴史学研究. 716号. 2-11 (1998)
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[Publications] 中野 聡: "フィリピン「独立」百年" 世界. 10月号. 319-327 (1998)
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[Publications] 油井大三郎: "概説アメリカ外交史(真版): 「アメリカ外交とエスニシティ」" 有斐閣, 23 (1998)
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[Publications] 油井大三郎: "歴史の対位法: 「戦争の記憶と歴史の壁」" 東京大学出版会, 14 (1998)
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[Publications] 油井大三郎: "越境する文化と国民統合: 「アジア系移民の排斥と統合」" 東京大学出版会, 18 (1998)
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[Publications] 油井大三郎 他: "世界の歴史28・第二次世界大戦から米ソ対立へ" 中央公論社, (1998)
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[Publications] 遠藤泰生: "多文化主義のアメリカ: 「多文化主義とアメリカの過去」" 東京大学出版会, 37 (1999)
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[Publications] 児玉文雄: "科学技術と人間のかかわり: 「技術革新パターンの分析」" 大阪大学出版会, 22 (1998)
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[Publications] Takehiko Hasimoto: "“The Introduction of the Metric System to Japan"in The Introduction of Modern Science and Technology to Turkey and Japan" International Research Center for Japanese Studies, 16 (1998)