1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10203201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤田 安樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90115577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 裕三 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00282012)
江澤 潤一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90133925)
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Keywords | 量子ホール効果 / 複合ボソン / 活性化エネルギー / 層間コヒーレント / ボーズ凝縮 / ガリウム砒素 / ホールプラトー / スピン |
Research Abstract |
2次元電子系の示す量子ホール状態は、非対角長距離秩序状態を表すラフリンの波動関数によって記述できることが知られている。複合ボソンモデルに立脚すると量子ホール状態を非圧縮性のボーズ凝縮状態とみなすことができる。一方これまでの我々の実験によって、2層系量子ホール状態ν=1および低電子密度のν=2においては、密度差の自由度が存在し、量子ホール状態がボーズ凝縮状態であれば、層間マクロ・コヒーレンスの存在が期待できることを明らかにした。今年度はさらに移動度の大きな良質の試料を製作できるようにし、新しい量子ホール状態を探す研究と独立2層量子ホール状態の励起ギャップを求める実験を行った。その結果2層系試料としては世界で最も移動度の高い試料の製作に成功した。その試料を用いた実験を行った結果、ν=1,2だけではなく、3,5,6などν=4N-3、4N-2、4N-1(Nは自然数)の一般的なランダウ準位充填率をもつ量子ホール状態に密度差の自由度の存在することが明らかになった。ν=4Nでは密度差の自由度の存在する量子ホール状態は存在しないことも明らかになった。また、励起エネルギーの測定を行い、独立2層量子ホール状態の励起ギャップには、層間の相互作用により、スピンを同時に14個反転する新しいスカーミオン励起が存在することが明らかになった。さらに磁場を増加すると7個、1個の反転数が不連続に変化する新しい現象を発見した。
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[Publications] K.Muraki: "Interlayer charge transfer in bilayer quantum Hall states at various filling factors"Solid State Communications. 112・11. 625-629 (1999)
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[Publications] Z.F.Ezawa: "Quantium Coherence and Skymion Texteres in Bilayer Quantum Hall Systems"Physica E. 6・1-4. 640-644 (2000)
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[Publications] A.Sawada: "Bilayer ν=2 Quantum Hall State in Parallel High Magnetic Field"Physica E.. 6・1-4. 615-618 (2000)
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[Publications] A.Sawada: "Interlayer Coherence in the ν=1 and ν=2 Bilayer Quantum Hall States"Physical Review B. 59・23. 14888-14891 (1999)
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[Publications] A.Sawada: "Dilatometry of the Heavy-Fermion Super conductor Upt_3"Japanese Journal of Applied Physics. Series11. 50-52 (1999)
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[Publications] Z.F.Ezawa: "Spin-Pseudospin Coherence and CP^3 Skyrmions in Bilayer Quantum Hall Ferromagnets"Physical Review Letters. 82・26. 3512-3515 (1999)
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[Publications] 澤田安樹: "実験物理学講座12 実験環境技術"丸善株式会社. 19(分筆) (2000)