2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10205212
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
室田 一雄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50134466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
降旗 大介 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80242014)
塩浦 昭義 上智大学, 理工学部, 助手 (10296882)
田村 明久 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (50217189)
藤江 哲也 神戸商科大学, 商経学部, 助手 (40305678)
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Keywords | 組合せ最適化 / 凸解析 / アルゴリズム / 離散凸関数 / M凸関数 / スケーリング技法 / M凸劣モジュラ流問題 / 安定集合問題 |
Research Abstract |
本課題では,「離散凸解析」の枠組みに基づき,一般の組合せ最適化問題に対する効率的なアルゴリズムを構築することを主たる目的としている.本年度は以下の成果をあげ,これらを論文としてまとめ,学会等での口頭発表,学術雑誌への投稿を行なった. ・[室田,塩浦]M凸関数の最小化問題に対しては,最急降下法や領域縮小法が提案されているが,スケーリング技法をM凸関数最小化に用いる可能性を研究した.一般にM凸関数はスケーリングに関して閉じていないが,ツリー型M凸関数や2次のM凸関数などのクラスのM凸関数がスケーリングに関して閉じていることを示すとともに,スケーリング技法と最急降下法とを組み合わせた効率的な算法を提案し,その性能を計算機実験によって評価した. ・[室田,田村]不可分財を含む経済均衡モデルにおいて,費用関数と効用関数がそれぞれM凸性,M凹性をもつ場合に,M凸劣モジュラ流問題と最短路問題を応用することで均衡を効率的に求める方法を開発した. ・[藤江,田村]双向グラフ上で定義される一般化安定集合問題とその半正定値計画緩和が一致するための必要十分条件が双向グラフがパーフェクトであることを示した.このことは,パーフェクト双向グラフ上では一般化安定集合問題が多項式時間で解けることのより簡単な別証明を与えたというアルゴリズム的意味をもつ. ・[田村]クローフリーグラフ上の重み付き安定集合問題は,Mintyにより多項式時間で解けることが示されたが,この解法の誤りを指摘し,その誤りを修正したアルゴリズムを提案することで,Mintyの結果を再確認した.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Murota,K.: "Algorithms in Discrete Convex Analysis"IEICE Transactions on Systems and Information. E83-D. 344-352 (2000)
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[Publications] Murota,K.,Shioura,A.: "Extension of M-convexity and L-convexity to Polyhedral Convex Functions"Advances in Applied Mathematics. 25. 352-427 (2000)
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[Publications] Nakamura,D.,Tamura,A.: "A Linear Time Algorithm for the Generalized Stable Set Problem on Triangulated Bidirected Graphs"Journal of the Operations Research Society of Japan. 43. 162-175 (2000)
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[Publications] Nakamura,D.,Tamura,A.: "A Revision of Minty's Algorithm for Finding a Maximum Weight Stable Set of Claw-Free Graph"Journal of the Operations Research Society of Japan. (掲載予定).
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[Publications] McCormick,S.T.,Shioura,A.: "Minimum Ratio Canceling is Oracle Polynomial for Linear Programming, but Not Strongly Polynomial, Even for Networks"Operations Research Letters. 27. 199-207 (2000)
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[Publications] Furihata,D.: "A Stable and Conservative Finite Difference Scheme for the Cahn-Hilliard Equation"Numerische Mathematik. (掲載予定).
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[Publications] Tamura,A.: "一般化安定集合問題(離散構造とアルゴリズムVII、第2章)"近代科学社. 46 (2000)