1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10209208
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植松 恒夫 京都大学, 総合人間学部, 教授 (80093194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹倉 直樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80301232)
佐々木 隆 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (20154007)
松田 哲 京都大学, 総合人間学部, 教授 (60025476)
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Keywords | 超対称性 / 弦理論 / AdS空間 / 可積分系 / Calogero-Moser / ルート系 / 時空 / 不確定性関係 |
Research Abstract |
本研究計画は、場の理論や弦理論においてNが2以上に拡張された超対称性を有する可積分系につき、そのダイナミックスなどの非摂動論的諸性質を種々の方法を用いて明らかにすることを目的とする。当該研究計画の第2年度である平成11年度は、以下のようなテーマにつき研究計画を遂行した。先ず、最近広く興味を持たれているAdS/CFT対応に関連して、AdS空間での拡張された超対称性の部分的破れを非線形実現の方法を用いて考察し、2次元のN=2のAdS超対称性がN=1の超対称性に破れる場合を解析した(植松)。また、AdS/CFT対応とSpectral Flowの研究や最近注目されている付加次元(Extra Dimensions)をもつ拡大された時空間における物理の研究も併せて遂行中である(松田)。第3番目に有限自由度の古典および量子力学系で、可積分性と超対称性を併せもつCalogero-Moser系に焦点を当てて研究を行い、アファイン・リーリー代数を極限と含む、トロイダル代数を内包するCalogero-Moser系について可積分性とルート系との関連を調べた(佐々木)。さらに、弦理論の立場から、量子力学と一般相対論を元にした時空の位置を測定する思考実験を考えることにより、時空の不確定性関係を導いた(笹倉)。これらは別紙の通り学術論文として掲載または掲載予定となっている。本計画の実施において、国内各地の関連する分野の研究者との討論・研究交流が有益・不可欠であった。
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[Publications] Y. Gotoh: "Nonlinear Realization of Partially Broken N = 2 Superconformal Symmetry in Four Dimensions"Phys. Lett. B. 420. 69-76 (1998)
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[Publications] T. Inami eds.: "Gauge Theory and Integrable Models"Supplement of Prog. Theor. Phys.. 135. 1-258 (1999)
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[Publications] K. Sasaki: "Spin Structure Function of the Virtual Photon Beyond the Leading Order in QCD"Phys. Rev. D. 59. 114011 (1999)
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[Publications] K. Sasaki: "Polarised Parton Distributions in the Photon and Factorization Scheme Dependence"Phys. Lett. B. 473. 309-317 (2000)
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[Publications] S. Matsuda: "Feigin-Fuks Representations for Nonequivalent Algebras of N = 4 Superconformal Symmetry"Mod. Phys. Letters A. 11・32/33. 2611-2624 (1996)
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[Publications] S. Matsuda: "Spectral Flow and Feigin-Fuks Parameter Space of N = 4 Superconformal Algebras"Int. J. Mod. Phys. A. 12・26. 4707-4723 (1997)