2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10213201
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
沼田 治 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (50189354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 洋志 千葉大学, 理学部・生物学科, 助教授 (00222662)
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Keywords | テトラヒメナ / プロフィリン / ペプチド伸長因子-1α / 細胞質分裂 / 分裂溝 / アクチン繊維 / ミオシン |
Research Abstract |
本年度は1.テトラヒメナのプロフィリン結合タンパク質の探索、2.テトラヒメナのミオシン遺伝子のクローニング、で成果をあげることができた。 1.テトラヒメナのプロフィリン結合タンパク質の探索:プロフィリンはアクチン単量体と結合し、アクチン重合を促進するタンパク質である。テトラヒメナプロフィリンは分裂時にアクチン繊維と共に分裂溝に局在する。プロフィリンはアクチン繊維と直接結合しないことから、分裂溝にはアクチン繊維とプロフィリンの間を仲介するタンパク質が存在すると考えた。プロフィリン親和性カラムを用いて、プロフィリンに結合する仲介タンパク質の探索を行った結果、タンパク質合成のペプチド伸長因子-1α(EF-1α)とペプチド伸長因子-2がプロフィリンと直接結合することが判った。テトラヒメナのEF-1αはアクチン繊維と結合してアクチン繊維束を形成し、かつ分裂溝に存在することが明らかになっている。したがって、分裂溝に存在する仲介タンパク質はEF-1αであることが示唆された。 2.テトラヒメナのミオシン遺伝子のクローニング:細胞質分裂は分裂溝直下に形成されたアクチンとミオシンからなる収縮環の収縮によって進行する。我々はテトラヒメナからミオシンを精製することに成功した。そこで、ミオシン頭部の保存されたアミノ酸配列に対してプライマーを作成し、RT-PCR法によってテトラヒメナミオシン遺伝子のクローニングを試みた。その結果、ミオシン‖遺伝子と新規ミオシン遺伝子のクローニングに成功した。繊毛虫からのミオシン‖遺伝子のクローニングは本研究が初めてである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Osamu Numata: "Tetrahymena elongation factor-1 a is localized with calmodulin in the division furrow."Journal of Biochemistry. 127巻. 51-56 (2000)
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[Publications] Atsushi Watanabe: "Cloning and sequencing of the gene for a Tetrahymena fimbrin-like protein."Journal of Biochemistry. 127巻. 85-94 (2000)
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[Publications] Osamu Numata: "Cytokinesis in Tetrahymena : Determination of division plane and organization of contractile ring."Microscopy Research and Technique. 49巻. 127-135 (2000)
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[Publications] Kenta Fujiu: "Reorganization of microtubules in the amitotically dividing macronucleus of Tetrahymena."Cell Motility and the Cytoskeleton. 46巻. 17-27 (2000)
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[Publications] Kohsuke Gonda: "Calmodulin and Ca^<2+>/calmodulin-binding proteins are involved in Tetrahymena thermophila phagocytosis."Cell Structure and Function. 25巻. 243-251 (2000)
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[Publications] Osamu Numata: "Tetrahymena calcium-binding proteins, TCBP-25 and TCBP-23.Methods in Cell Biology,62巻"Academic Press. 11 (2000)