2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10214202
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70212462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 裕 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (90285198)
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Keywords | アストロサイト / 部位特異性 / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
Mouse brain serine proteinase(mBSP)は、1998年に松井らによってクローニングされたアミノ酸数246個からなる新規のセリンプロテアーゼであり、全身の組織のうち中枢神経系にほぼ限局し、さらにグリア系細胞に発現していることが判明している。 本年度は、このmBSPのmRNAと蛋白の中枢神経系での発現の局在とその脳の発達に伴う変化について検討を行った。 (1)発達に伴う変化:胎齢7日の胎仔全体と、胎齢14、17日、生後0、7、30日、および成年のICRマウスの全脳(脊髄を除く中枢神経系)より、総RNAを抽出し、RT-PCRでmBSP mRNA発現を検討した。その結果、胎齢7日から生後0日まではmBSP mRNAの発現を認めず、生後7日ではわずかな発現、生後30日と成体では強い発現を認めた。 (2)脳内部位別の発現:成体マウスの大脳皮質、小脳、延髄から得た総RNAに対しRT-PCRを施行し、mBSPのmRNA発現量をβ-actinに対する比で比較したところ、その発現量は延髄と小脳で多く、大脳皮質では少なかった。 (3)ウェスタンブロッティングによる検討:mBSPの蛋白発現を胎齢7日から生後0日までは認めなかったが、生後7日のマウスではわずかに、生後30日および成体マウスでは顕著に認めた。また、生後7日のマウスでは小脳のみにmBSPの蛋白発現を認め、生後30日と成体のマウスでは、大脳皮質に弱く、小脳と延髄に強い蛋白発現を認めた。 (4)免疫組織染色による検討:成体マウスの脳組織においてmBSP発現を小脳白質、脳梁、外包、線条体内の神経線維周囲で認めた。また小脳において、胎齢7日から生後0日まではmBSP蛋白の発現を認めなかったが、生後7日ではわずかに、そして生後30日と成体では強くmBSP蛋白の発現を認めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yokoi, T.et al.: "Developmental changes and localization of mouse brain serine proteinase mRNA and protein in mouse brain"Neurosci Lett. (in press).
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[Publications] Yamamoto, N.et al.: "Regulation of aquaporin-4 expression in astrocytes"Mol Brain Res. 95. 110-116 (2001)
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[Publications] Nishiwaki, A.et al.: "Expression of glia maturation factor during retinal development in the rat"Mol Brain Res. 95. 103-109 (2001)
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[Publications] Yamamoto, N.et al.: "Alterations in the expression of the AQP family in cultured rat astrocytes during hypoxia and reoxygenation"Mol Brain Res. 90. 26-38 (2001)
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[Publications] Yoneda, K.et.al.: "Regulation of aquaporin-4 expression in astrocytes"Mol Brain Res. 89. 53-60 (2001)
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[Publications] Fujita, M.et al.: "Regulation of rat hippocampal neural cadherin in the kainic acid induced seizures"Neurosci Lett. 297. 13-16 (2001)