2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10219209
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
西村 幹夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80093061)
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Keywords | 液胞分化 / 膜タンパク質 / GFP / ゴルジ装置 / BY-2細胞 / 液胞輸送レセプター |
Research Abstract |
液胞へのタンパク質輸送系を解析するため、様々な局在化シグナルを持つgreen fluorescent protein(GFP)をタバコBY2細胞で発現させた。シグナルペプチドのみを融合させたGFPは効率よく細胞から分泌されたのに対し、カボチャ2S-アルブミンのC末端部分を融合させたGFPは液胞に局在化した。このことは2S-アルブミンのC末端部分に液胞移行シグナルがあることを示している。液胞輸送レセプターPV72の膜貫通部分とサイトゾル部分を融合させたGFPは、ゴルジ装置様の小胞に蓄積した。BY-2細胞の培養に伴い、この融合GFPは、プレ液胞画分において、PV72の部分が切り離されて、GFPとなり、液胞に輸送された。この結果は、液胞輸送レセプターはゴルジ装置とプレ液胞画分の間をリサイクルしていることを示唆している。 貯蔵性液胞と分解型液胞の膜タンパク質であるα-TIPとγ-TIPを融合させたGFPをBY-2細胞で発現させたところ、どちらもBY-2細胞の液胞膜に蓄積した。経時的なGFP局在性解析からは両者に違いがみられないことから、この細胞ではα-TIP,γ-TIPともに同じ輸送系で輸送されていることが示唆される。植物個体における貯蔵型及び分解型液胞への膜タンパク質輸送系の分化を解析するため、上記GFPをシロイヌナズナで発現させ、その局在を調べている。
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Research Products
(1 results)