2002 Fiscal Year Annual Research Report
運動ニューロンのidentityを反映する分子群探索
Project/Area Number |
10220206
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 英明 熊本大学, 医学研究科, 教授 (90106906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡藤 辰也 熊本大学, 医学研究科, 助手 (70315307)
郷 正博 熊本大学, 医学研究科, 助手 (00304999)
太田 訓正 熊本大学, 医学研究科, 助手 (90244128)
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Keywords | 運動ニューロン / サブタイプ / identity / イムノパンニング法 / シグナルシークエンストラップ法 / siRNA |
Research Abstract |
運動ニューロンには支配する筋ごとに対応したサブタイプが存在する。この運動ニューロンサブタイプを決定する転写調節因子群が明らかにされてきたが、神経回路網形成を可能にする分子的実体は殆ど不明である。我々は、運動ニューロンサブタイプのidentityを反映する分子として、分泌あるいは膜結合型蛋白質のアミノ酸配列に存在するシグナルシークエンスを持ち、且つ運動ニューロンサブタイプに選択的に発現されるcDNAを探索した。運動ニューロンに選択的に発現するSC1分子に対する抗体を用いたイムノパンニング法により孵卵5日目ニワトリ胚から運動ニューロンを精製し、そのRNAを用い、シグナルシークエンスを持つcDNAを選択的にクローニングするシグナルシークエンストラップ法を遂行した。その結果、得られたクローン約200個のシークエンスとin situハイブリダイゼーションによるスクリーニングから、発生初期胚の運動ニューロンに選択的に発現されている新規膜蛋白質クローン10B4を見出した。この分子は613アミノ酸からなり、分子構造として蛋白質間の結合活性を持つロイシンリッチリピートが存在するために、その細胞外領域とアルカリフォスファターゼとの融合蛋白質を作成したところ、この分子は選択的に筋細胞に結合し、運動ニューロンには結合しないヘテロフィリック結合様式を示す分子であることを明らかにした。 我々はこのスクリーニングから中枢神経系に一過性に発現される新規可溶性分子クローン12D3をクローニングし、siRNA法によりこの分子が細胞増殖に関与している可能性を明らかにした。今後は、このような方法を採用してクローン10B4のin vitroとin vivoにおける実験から運動ニューロンと筋における機能解析、さらには筋に発現されるパートナー分子の解析を行う予定である
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ahsan Mansoor: "Structural analysis of chick ephrin-A2 by function-blocking and non-blocking monoclonal antibodies"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 295・2. 348-353 (2002)
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[Publications] Takemoto Makoto: "Ephrin-B3-EphA4 interactions regulate the growth of specific thalamocortical axon populations in vitro"Eur.J.Neurosci.. 16・6. 1168-1172 (2002)
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[Publications] Kawano Rie: "Identification and characterization of a soluble cadherin-7 isoform produced by alternative splicing"J.Biol.Chem.. 277・49. 47679-47685 (2002)
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[Publications] Mu Hong: "Equarin, a novel soluble molecule expressed with polarity at chick embryonic lens equator, is in volved in eye formation"Mech.Dev.. 120・2. 143-155 (2003)