2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10301004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 元昭 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70000453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小佐野 重利 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70177210)
板倉 聖哲 東京大学, 東洋分化研究所, 助教授 (00242074)
小川 裕充 東京大学, 東洋分化研究所, 教授 (50126017)
馬渕 美帆 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (60323557)
佐藤 康宏 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50141990)
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Keywords | 採幽縮図 / 狩野探幽 |
Research Abstract |
本研究最終年度にあたる本年度は、今までの研究をまとめ、CD-ROM制作に向けて全力を傾けた。去年度までに、東京国立文化財研究所および京都国立博物館所蔵の探幽縮図写真資料をすべてデジタル画像として取り込んだ。前者は東京国立博物館、東京芸術大学、大倉集古館、MOA美術館、大阪市立美術館、大和文華館、成城大学、個人コレクター五家の約90点である。後者については、図録『探幽縮図』に登録されているもののほか、新しい所蔵品や寄託品についても、写真の貸与を申請して補充につとめた。しかし、これらの留書の解読については未着手のまま残ったものもあって、問題がないわけではない。留書については、京都国立博物館および文人画研究所から出版された図録の翻刻を利用し、OCRを用いて取り込んだ。しかし、留書のように複雑な日本文の場合きわめてヒット率が悪く、本年度はこれを手直しするために多くの時間を割かなければならなかった。そのため途中から一部普通の手作業による入力方法に変えたこともある。一応手直しが終わった段階で、画像にこの留書を貼り込む作業を開始した。これにも予想以上の時間が必要であったが、小野進氏の献身的努力と学生たちの積極的参加により、40本のCD-ROMが完成した。留書未解読のものがあり、所在がわかっていても漏れたものもないではない。今後もこの充実に努めるつもりであるが、これにより探幽縮図の研究は、かなり進めやすくなったものと自負している。時間の制約上、はじめに計画したデータベース化までは進捗しなかったが、今後の課題としたいと思っている。
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Research Products
(2 results)