1998 Fiscal Year Annual Research Report
流れ問題の新しい計算手段とその数値シュミレーション
Project/Area Number |
10304007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田端 正久 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (30093272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
金山 寛 九州大学, 工学部, 教授 (90294884)
加古 孝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30012488)
中尾 光宏 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (10136418)
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Keywords | ナヴィエ・ストークス方程式 / 有限要素法 / 抗力・揚力 / 熱対流問題 / 地球マントル対流 / 数値シュミレーション / 精度保証付き数値計算 / 計算機支援証明 |
Research Abstract |
1.流体中に置かれた物体に働く抗力・揚力の数値計算法である整合流速法に,誤差評価を与えた.評価は全く新しいものであり,実用上の抗力・揚力の計算に有用である.この誤差評価を使って,球の正確な抗力係数を求めた.元の問題は3次元であるが,計算量を軽減するために,以前開発した軸対称有限要素法を使い,2次元計算に直して行った.得られた計算結果は物理実験で観測されている結果と非常に良く一致した.このことは流体問題を記述する数学モデルとしてのナヴィエ・ストークス方程式の優秀性を確認することになった.2.硝子製造過程で現れる溶融炉内の流れや地球物理学におけるマントル対流などの遅い流れの熱対流問題は,無限プラントル数ブシネスク方程式でモデル化される.この方程式系に対して,混合型有限要素スキームを提案し,解の収束性,誤差評価を示した.この結果は,硝子溶融炉内の数値シミュレーションに用いられた. 一方,地球マントル問題では,対象領域が3次元球殻であり,計算の軽減化を図ることが計算精度を上げることにつながる.そのことを考慮して,未知関数である流速,圧力,温度をすべて四面体一次要素で近似するスキームを開発した.この要素は簡明ではあるが,そのままでは流体問題に使うことができないことが知られている.そのために,我々は安定化有限要素手法を用いた.開発したコードで地球マントル対流パターンの基礎計算を行い,シミュレーション結果をビデオに録画し研究成果をまとめた.この数値計算結果に対して,数値流体力学会でアニメーションー般部門の最優秀賞が与えれた.この研究は現在も進展中である.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Tabata,M.: "A precise computation of drag conefficients of a sphere" The International Journal of Computational Fluid Dynamices. 9. 303-311 (1998)
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[Publications] Itoh,H.: "A finite element analysis for a thermal comvection problem at infinite prandtl" Hiroshima Mathematicial Journal. 28. 555-570 (1998)
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[Publications] Koyama,D.: "Finite element analysis for the eigenvalue problem of the liner water wave in a water region with a reentrant corner" Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics. 15. 395-422 (1998)
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[Publications] Liu,Xiao-Jin: "Higher order radiation boundary condition and finite element method for scattering problem" Advances in Mathematical Sciences and Applications. 8. 801-819 (1998)
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[Publications] Kanayama,H.: "3-D Eddy Current Computation Using the Nedelec Elements" Information. 2. 37-45 (1999)
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[Publications] Nakao,M.T.: "On best constant in the optimal error estimates for the H^1_0-projection into piecewise polynomial spaces" Journal of Approximation Theory. 93. 491-500 (1998)
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[Publications] 中尾充宏: "日本評論社" 精度保証付き計算, 491-500 (1998)