1998 Fiscal Year Annual Research Report
ケンブリッジ構造データベースを標準とする分子間相互作用
Project/Area Number |
10304052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
大澤 映二 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40001763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 理樹 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 助手 (30293757)
栗田 典之 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (40283501)
後藤 仁志 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60282042)
スラニナ ゼネック 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 教授 (10283508)
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Keywords | ケンブリッジ構造データベース / 結晶充てん計算 / 結晶力場 / 分子間相互作用ポテンシャル / 分子力学計算 / 固体物質予測 / 遺伝子アルゴリズム / パラメータ最適化 |
Research Abstract |
ケンブリッジ構造データベースを用いる分子間相互作用ポテンシャルの決定法に関する基礎的な検討。本年度は遺伝子アルゴリズムを用いるパラメータ最適化プログラムの作成し、ケンブリッジ構造データベースに収録されている炭化水素結晶データの内から選んだデータセットを用いて同上プログラムのテストを行った。その結果、最適化アルゴリズムはほぼ予想通りに機能したが、炭化水素分子間相互作用ポテンシャルの定式化はかなり困難な問題であることを再認識した。まず、静電相互作用を除外して、exp-6型ファンデルワールス式のみを用い、CおよびHの環境に応じてC/C、C/H、H/H相互作用のパラメータを多様に変化させることとし、全部で8種類を考慮した。最適化の結果、フィットネスは34までしか低下しなかった(目標は5以下)。そこで、計画調書に述べたように静電相互作用を導入してみた。これにはab initio計算によって求めた原子電荷を用いたが、結果は不満足であった。原因を良くしらべたところ、結晶データそのものに不備な点が多いことが解ったので、標準化合物数をこれまでに用いていた208からR値5%以下のものに限定するなどの制限を加えて100とした。また、結晶データでは水素原子核の位置に関する不確定性が大きく、そのため最適化サイクルの初期入力としては不適であることも解った。結局、水素の位置はMM計算によって精密化をはかることとした。現在水素原子核まわりの電荷分布不均一による位置補正係数(MM3では0.915)の最適化を行いつつある。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] E.Osawa ほか: "A Renewed Look at the Stone-Wales Rearrangement" Mol. Mat.10. 1-8 (1998)
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[Publications] E.Osawa ほか: "Combined Topological Energy Analysis of Annealing Process in Fullerene Formation" J.Chem.Soc., Perkin Trans.2. 943-950 (1998)
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[Publications] E.Osawa ほか: "Stone-Wales Rearrangement as the Double Olefin-Carbene 1,2-CC Bond Shift" Fullerene Sci. Technol.6・2. 259-270 (1998)
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[Publications] E.Osawa ほか: "Analysis of the Growth Mechanism of Carbon Nanotubes by CZ Ingestion" Fullerene Sci. Technol.(印刷中). (1999)
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[Publications] M.Ozawa, E.Osawa: "Additives to Improve the Yield of Fullerenes from the Combustion of Benzene" Carbon. (印刷中). (1999)
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[Publications] E.Osawa: "Natural Fullerenes. Will They Offer a Hint to the Selective Synthesis of Fullerenes?" Fullerene Sci. Technol. (印刷中). (1999)
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[Publications] E.Osawaほか: "Intermolecular Interactions" Plenum Press, Inc. (New York), 320 (1998)
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[Publications] 大澤映二ほか: "「炭素第三の同素体フラーレンの化学」" 学会出版センター(印刷中), 250 (1999)