1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10305007
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笹木 敬司 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00183822)
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Keywords | 単一微粒子 / 光共振現象 / 微小球レーザー / 時間分解分光 / イントラキャビティ分光 / レーザーマニピュレーション |
Research Abstract |
有機ナノクリスタル、半導体超微粒子、高分子凝集体、ミセル等の微粒子は、サイズ、モルフォロジー、構造の違いによって一個一個の機能・物性に個性があり、微粒子の光ダイナミクスを正確に解明するためには単一微粒子を分光計測することが要求されているが、微粒子一個の蛍光や吸収は極めて微弱なため、従来の顕微分光手法では極限られた物質系を除いて多数の微粒子集団の平均情報しか解析されていない。本研究では、単一微粒子の内部、特に表面・界面層で起こる光物理・光化学現象を高感度・高精度に計測することを目的とし、微粒子を光共振器として利用した全く新しいダイナミック分光計測法を開発している。本年度は、半導体励起パルスレーザーからの発振ポンプ光と被測定分子の励起光を調整光学系を通して光学顕微鏡に導き、微粒子に照射する装置を設計に基づいて作製した。また、微粒子からの発光は、現有のピンホール、スループットの高い分光器およびマルチチャンネル検出器によりスペクトル測定を行った。蛍光の測定には時間相関単一光子検出装置を試作し、高感度にスペクトルおよび時間分解過渡波形を観測した。さらに、現有のCW YAGレーザーを顕微鏡に装着してレーザートラッピング法により微粒子を補足・操作する単一微粒子の分光測定システムを試作した。また、開発したシステムを用いて、粒径や屈折率の既知な高分子ラテックスに色素をドープした試料のスペクトル測定を行ない、共振ピークの波長や強度を解析して理論と比較し考察した。また、パルス光励起で微粒子内に過渡吸収を誘起するとともに、時間遅延させた高強度のパルスポンプ光により微粒子にレーザー発振を誘起し、吸収によって抑制された発振光強度から過渡吸収の時間変化を高感度・高時間分解能で追跡する手法を開発した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 笹木 敬司: "微小球キャビティと多光子顕微分光"分光研究. 48. 165-173 (1999)
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[Publications] 藤原 秀樹: "多光子顕微鏡と微小球レーザー"レーザー研究. 27. 823-826 (1999)
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[Publications] Hideki Fujiwara: "Upconversion Lasing of a Thulium-ion-doped Fluorozirconate Glass Microsphere"Journal of Applied Physics. 86. 2385-2388 (1999)
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[Publications] Hideki Fujiwara: "Lasing of a Microsphere in Dye Solution"Japan Journal of Applied Physics. 38. 5101-5104 (1999)