2000 Fiscal Year Annual Research Report
高密度プラズマリアクタ内におけるラジカルの希薄流と表面反応に関する研究
Project/Area Number |
10305016
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
南部 健一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50006194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米村 茂 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00282004)
佐々木 博志 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (50006186)
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Keywords | 誘導結合プラズマ / 塩素プラズマ / エッチング / ラジカル流 / 高周波2電源方式 / 表面反応 / PIC / MC法 / DSMC法 |
Research Abstract |
本研究は今年度が最終年度になる.過去2年間の成果に加えて,本年度はさらに以下の成果を挙げた.本研究は理論班(南部・米村・塩沢)と実験班(佐々木・高橋)の2グループで進められた.始めに理論班の成果について列挙する. 1.低気圧反応器内の物理・化学現象の解析を可能にするため,確率論的方法に基づく粒子衝突の取り扱いを入れた粒子シミュレーション法を開発した. 2.上記の粒子シミュレーション法を用いて,塩素プラズマ中のシリコンのエッチング特性を調べ,各種プラズマパラメータ及びラジカル生成速度の外部因子依存性を明らかにした. 3.中性ガス,ラジカル等の反応器内の流れを解析しそのエッチング特性への影響を調べ,エッチレート分布を求めた.この結果は反応確率0.1の時に実験と良い一致を示した.すなわちエッチング速度の予測法を確立した. 次ぎに実験班の成果について述べる.実験はプラズマ源を連続波およびパルス変調した場合について行い,塩素プラズマ中のシリコンエッチング特性を明らかにした. 1.連続波プラズマの実験 基盤バイアス電力を連続波で与えて増加させるとエッチレートはそれに伴い増加した.またガス圧力を増加した場合もエッチレートは増加する.さらにガス圧力が低い場合(0.5Pa)はRFソース電力を増加するとエッチレートは逆に低下する.基盤バイアス電力をパルスで与えた場合デューティ比(ontime/period)の小さいほうがエッチレートは低く,40%以下でエッチングは起こらないことを発見した. 2.パルス変調プラズマの実験 エッチレートはパルスのデューティ比に依存し,この比が小さいほどエッチレートは上がるが約33%でエッチレートは飽和することを発見した. エッチレートとエッチング時間の関係は連続波,パルス波共に線形関係にある.以上が今年度の成果である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kenichi Nanbu: "Comparison of Measured and Simulated Etch rates in an Inductively-Coupled Plasma Reactor"Bulltin of the American Physical Society. Vol.45. 12-13 (2000)
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[Publications] Kenichi Nanbu: "Probability Theory of Electron-Molecule, Ion-Molecule, Molecule-Molecole, and Coulomb Collision for Particle Modeling of Materials Processing Plasma and Gases"IEEETrans.Plasma Sci.. Vol.28. 971-990 (2000)
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[Publications] Masakazu Shiozawa: "Particle Modeling of Production and Transport of Plasma and Radicals in an Inductively-Coupled Chlorine Plasma Reactor"Proc.of Plasma Sci.Symp. and 18th Symp.on Plasma Processing. 197-198 (2001)
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[Publications] Masakazu Shiozawa: "Particle Modeling of Plasma and Flow in an Inductively Coupled Plasma"Proc.of 22nd Int.Symp.on Rarefied Gas Dynamics. (2000)
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[Publications] Hiroshi Sasaki: "Etching Properties of Silicon in Inductively-Coupled Chlorine Plasma"Proc.of Plasma Sci.Symp.and 18th Symp.on Plasma Processing. 483-484 (2001)
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[Publications] Hiroshi Sasaki: "Measurement of Plasma Parameters in an Inductively Coupled Plasma Reactor"Proc.of 22nd Int.Symp.on Rarefied Gas Dynamics. (2000)