1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10305017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 雅弘 九州大学, 工学部, 教授 (90037903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 和雄 九州大学, 工学部, 助手 (00150491)
古川 雅人 九州大学, 工学部, 助教授 (30181449)
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Keywords | 複雑流れ / 内部流れ / 三次元剥離 / 遠心力 / コリオリカ / 限界流線 / 限界渦線 / 特異点 |
Research Abstract |
ターボ機械の内部流れ場に生じる種々の三次元剥離形態を実験おとび数値シミュレーションにより調べ,クリティカルポイント理論に基づいて剥離限界流線および限界渦線のトポロジー的分類を行い,各種三次元剥離の構造を詳細に解析した.その結果,以下のような知見が得られた. 軸流圧縮機動翼列の翼端漏れ流れ場に形成される三次元剥離は複数の特異点(NodeおよびSaddle)を有する極めて複雑な形態を呈する.その形態は動翼列とケーシングとの相対運動に強く依存し,翼端漏れ渦の強さおよび位置と深く関係する.動翼列とケーシングの相対運動が存在しない場合,翼端漏れ流れ場の剥離形態は全く異なっており,特異点の存在しない開いた形態を呈する.このことは,直線翼列を用いて翼端漏れ流れ場を調べることが本質的に不可能であることを示唆する. 軸流圧縮機動翼列のパートスパン形旋回失速セルにおける三次元剥離形態は極めて複雑な非定常現象であり,ケーシングおよび翼負圧面に足を有する三次元剥離渦で支配されていることが明らかとなった.この剥離渦は周方向に伝播するとともに引き延ばされ,隣接した翼へ移動する.剥離渦の進行方向後部に大きな逆流域が形成され,その影響は動翼列のかなり上流にまで及ぶ.
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[Publications] 井上,雅弘: "軸流圧縮機動翼の部分失速における失速における失速セルの伝播形状" 日本機械学会 流体工学部門講演会 講演論文集. 98-15. 211-212 (1998)
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[Publications] 古川,雅人: "動翼列内の崩壊を伴う翼先端漏れ渦の三次元構造" 同上. 98-15. 71-72 (1998)
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[Publications] 原 和雄: "直線翼列流路を用いた翼端漏れ流れのモデル実験" 日本機械学会 第76期全国大会講演会 講演論文集. 98-3. 237-238 (1998)
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[Publications] 才木 一寿: "圧縮機動翼列の翼先端漏れ流れ場における渦構造" 同上. 98-3. 111-112 (1998)