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1998 Fiscal Year Annual Research Report

鉄鋼材料における異相界面構造の制御と高機能化

Research Project

Project/Area Number 10305050
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

牧 正志  京都大学, 工学研究科, 教授 (10026247)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森戸 茂一  京都大学, 工学研究科, 助手 (00301242)
古原 忠  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50221560)
Keywords鉄合金 / 相変態 / 析出 / 再結晶 / 結晶学 / 異相界面
Research Abstract

1. オーステナイト中のVCの形態と結晶学に及ぼす冷間圧延-再結晶の影響
過飽和γからVCが析出するFe-12Mn-0.3V-0.8C合金を用いて,γ母相より生成したVCの形態・結晶学的特徴の冷間圧延後の再結晶・粒成長過程のおける変化を透過型電顕観察により調べた.
γ溶体化後1173Kで時効を施した場合,時効初期にはVCの形態は{111}ファセットに囲まれた八面体(Octahedron)であり、γ母相に対しcube-cubeの方位関係を持って析出する。時効時間が長くなると、八面体の頂点の部分が{001}ファセット面で切られた形の十四面体(Tetrakaidecahedron)に近い形状に変化する。このようなVCの形態変化は、界面エネルギーがより低い平衡形状に近づくためである.一方、時効後80%冷間圧延を施すと,VCは圧延前とほぼ同じサイズと密度を有するが、γに対する結晶方位関係がランダム化する。冷延後の1173K焼鈍によりγは再結晶するが,この試料では,単純時効材と同様の形態・結晶学的特徴を持つ微細VCと,γと特定な方位関係を持たず形態も不規則である比較的粗大なVCの2種類が観察される。この結果はVCが圧延・再結晶により界面が非整合化して粗大化が早く起こること、微細なVCが,界面エネルギーの増大により不安定になり再結晶焼鈍中に一部溶解後再析出したことを示唆する。
2. 非整合MnS上のB1型炭化物複合析出の結晶学および界面構造
Fe-12Mn-0.8C-0.3V合金のオーステナイト粒内には非整合なMnSが分散するが,γ溶体化後1173K時効により,このMnS上にVCが複合析出する.このような複合析出物は,フェライトやパーライト変態における優先核生成サイトとして働く.複合析出したVCは単独析出とは異なり母相に対する方位関係・晶癖面とも個々の析出物によって異なる.一方,MnS/VC間の結晶方位関係についても,特定の関係は観察されない.このことは,非整合介在物上複合析出では結晶方位関係のランダム化が起こることを強く示唆する.

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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