2000 Fiscal Year Annual Research Report
航空力学と人間工学に基づく航空機失速事故回避のための統合的研究
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10305072
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
李家 賢一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20175037)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂田 保人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50216488)
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| Keywords | ヒューマン・ファクター / ワークロード / パイロット / 失速 |
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| Research Abstract |
航空機の翼の迎角を上げていくと、ある迎角において突如揚力の急減が生じる。これは翼の失速と呼ばれており、しばしば航空機の事故を引き起こす原因として知られている。失速について調べるためには、航空力学・空気力学的立場から見た機体の失速に対する特性のみならず人間工学的立場から見たパイロットの失速に関する操縦性の両面について考慮しなければならない。ここでは失速による航空機事故を防ぐために必要なパイロットによる最適な失速防止・回復操作を航空力学・空気力学と人間工学両面の立場から明らかにすることを目的とする。そのために空気力学的失速特性、パイロットの操縦性、およびワークロードを調べる研究を行う。第3年度である本年度は、フライトシミュレータによる実験の継続と実機を用いたフライトテストで得られた結果の解析等を行った。具体的には、
1)フライトシミュレータ上で飛行中のパイロットの反応、判断、操作状況を定量的に調べていく検討を引き続き継続した。
2)前項の実験のために、シミュレータ上での航空機形態・飛行特性の異なる場合も試験できるように既に導入したフライトシミュレータに双発機用操縦・入出力装置の追加、改修、整備を行った。
3)失速を含む有視界飛行時および計器飛行時のパイロットのワークロード計測を行った結果を解析しまとめた。
4)実際の航空機を用いて職業操縦士に実験被験者として失速状態まで実際に飛行してもらった実験の結果の詳細解析を行った。
5)航空機の空力特性、飛行特性を正確に推定しシミュレータ上での試験の効果を上げるために、航空機の特性を推算可能な航空機設計システムの導入を行った。
6)航空機が失速するときの運動特性を飛行力学的に推算する検討を引き続き行った。
7)翼および全機航空機模型を用いた風洞試験を行い、失速の空気力学的特性の計測を引き続き行った。
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