1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10306013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西田 清義 北海道大学, 水産学部, 教授 (20001620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 啓之 北海道大学, 水産学部, 助手 (90241372)
尾島 孝男 北海道大学, 水産学部, 助教授 (30160865)
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Keywords | シロサケ / ミオシン / cDNAクローニング / 塩基配列 / アミノ酸配列 / 筋タンパク質 / 多獲魚 |
Research Abstract |
スケトウダラ、シロサケ、ホッケ等多獲性魚は将来とも貴重なタンパク質資源であり、加工品として高度利用するには、主要筋肉タンパク質の性質と構造を知る必要がある。本年度はシロサケのミオシン重鎖の一次構造を解析するために、筋肉タンパク質のcDNAライブラリーの作成、ミオシン重鎖cDNAクローニング、一部の配列解析を行った。 1. シロサケ(Oncorhynchus keta)は函館近郊の茂辺地川に1998年11月に回帰した体長60cm体重2.2kgの雄を用いた。即殺したシロサケからただちに背筋5gを採取し、グアニジンチオシアン酸-フェノール法で全RNAを抽出した。全RNAからOligotex-dT30を使用して約2μgのmRNAを得た。このmRNAとcDNA Synthesis Kit(Takara)を用いてcDNAを合成し、これをλZAPII DNAにライゲートした。ライゲート反応液をGIGAPACK-III GOLD-4(Stratagene)によりin vitroパッケージし、λZAPII-シロサケcDNAライブラリーを作成した。このときのtiteを測定した結果、約8,000個の組換え体が得られていることが分かった。 2. 既にクローニングしてあるスケトウダラ・ミオシンのLMM領域のcDNAをDIG標識し、これをプローブとして、約2万個の組換えλZAPIIをスクリーニングした。その結果、1.3kbp,0.7kbp,0.3kbp,0.2kbpの挿入cDNAをもつクローンが得られた。.これらcDNAをpBluescriptIIにサブクローニングし、5'および3'末端領域の塩基配列を本年度申請設備のPerkin-Elmer社製のDNAシーケンサ(ABI-310型)で分析し、それらがミオシン重鎖のcDNAであることを確認した。現在、0.7kbpクローンの697全塩基配列の解明を終え、186アミノ酸残基の配列を演繹した。
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