2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10306013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西田 清義 北海道大学, 水産科学研究科, 教授 (20001620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 啓之 北海道大学, 水産科学研究科, 助手 (90241372)
尾島 孝男 北海道大学, 水産科学研究科, 助教授 (30160865)
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Keywords | 魚類 / ミオシン重鎖 / アクチン / アミノ酸配列 / cDNAクローニング / シロサケ / ホッケ |
Research Abstract |
今年度はシロサケおよびホッケの各々2種のミオシン重鎖、スケトウダラおよびホッケのアクチンについてアミノ酸配列を解析した。なお、タンパク質の一次構造は、組織のmRNAからcDNAライブラリーを構築し、PCR、RACE法でcDNAを増幅し、TOPOベクターでクローニングした。塩基配列はABI310型シーケンサで分析した。 1.昨年度に引続き、シロサケ骨格筋タイプのミオシン重鎖cDNAの塩基配列を分析し、未解明のN末端から79番目のアミノ酸配列を含む1,937の全配列を演繹した。この配列は既報のコイ(10℃タイプ)、スケトウダラ、シログチのものと84-87%の相同性を示した。 2.シロサケ普通筋中の心筋タイプと称したミオシン重鎖の方は、昨年度の2262bp(754アミノ酸相当)の配列決定に引続き、合計4,119bpの塩基配列を決定し、N末端からS-2までの1,373残基のアミノ酸配列を演繹した。この配列の一部について、心筋および血合筋から得たミオシン重鎖の配列と比較した結果、心筋のものとはかなりの違いが見られたが、血合筋のものとは完全に一致した。 3.ホッケ普通筋から得たミオシン重鎖のcDNAにも普通筋タイプと血合筋タイプのアイソフォームを認め、HMM内部のそれぞれ1217bpおよび1226bpの塩基配列を解明し、それぞれ405残基および408残基のアミノ酸配列を演繹した。 4.アクチンについては、昨年度のシロサケ普通筋に続き、スケトウダラおよびホッケの普通筋のものの全配列を決定した。すなわち、それらはいずれも377残基から成り、各魚種にそれぞれ2種のアイソフォームが存在し、さらに他の魚類や哺乳動物のα-アクチンと98%以上の相同性があることを明らかにした。 5.今年度予定したイワシは、生きたものが時期的に入手出来なかったので、サバの普通筋cDNAライブラリーを構築した。
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