1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10307014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 英忠 東北大学, 医学部, 教授 (20004731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冲永 壮治 東北大学, 医学部・附属病院, 助手
板橋 繁 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00212978)
山谷 睦雄 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261640)
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Keywords | 不顕性誤嚥 / ドーパミン / サブスタンスP / カプサイシン / ACE阻害剤 / 口腔ケア |
Research Abstract |
要介護老人200万人の直接死因として肺炎を含めた感染症が最も多く半数を占め、基礎疾患として脳血管障害をはじめ、脳疾患が約60%と多くなっている。本研究では、老人性肺炎の主原因は不顕性誤嚥で生じることを証明したが、不顕性誤嚥を起こす人は同じ脳血管障害でも大脳基底核の脳血管障害によって生じることを確かめている。大脳基底核の脳血管障害のある人は黒質線状体で合成されるドーパミンの合成能が低下し、ドーパミンの低下はサブスタンスPの合成能の低下をもたるす。サブスタンスPの低下は嚥下反射と咳反射という不顕性誤嚥を予防するための両反射の低下をもたらす。その結果不顕性誤嚥が生じて、口腔内雑菌を肺内へ誤嚥し、肺炎に至ると考えられた。特に、夜間睡眠中に両反射の低下を生じ不顕性誤嚥を起こし易いと考えられた。 次に、老人性肺炎の予防法についてであるが、第一にドーパミン投与によって不顕性誤嚥を予防することが判明した。第二にサブスタンスPを投与することによって又、アシギオテンシン変換酵素阻害剤によって両反射を正常化し、肺炎を予防できることを証明した。口腔内雑菌を少しでも少なくするように、口腔ケアをした群は、非口腔ケア群より発熱日数も少なくなることを証明した。以上より、老人性肺炎を従来より約1/3〜l/5に減少させるめどがついた。
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[Publications] Y.X.Jia: "Cholinergic influence on the sensitivity of cough reflex in awake guinea pigs" J Autonemic Pharmacol. 18. 257-261 (1998)
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[Publications] H.D.Wang: "Cough reflex in the night" Chest. 114. 1496-1497 (1998)
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[Publications] K,Sekizawa: "ACE inhibitors and pneumenia" Lancet. 352. 1069 (1998)
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[Publications] K.Nakayama: "ACE inhibitor and swallowing reflex" Chest. 113. 1425 (1998)
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[Publications] T.Izutsu: "Effect of rolling bed on decubitus in bedridden nursing home pattents" Tohoku J Exp Med. 184. 153-157 (1998)
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[Publications] K.Sekizawa: "Review : Mechanisms and prevention of pnettmenia" Tohoku J Exp Med. 184. 73-84 (1994)