2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10307031
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 孟鳳 北海道大学, 医学部・附属病院, 医員
古川 博之 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (70292026)
松下 通明 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20250425)
嶋村 剛 北海道大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | 臓器移植 / FK778 / FK779 / ラット / イヌ / 心臓 / 腎臓 / FTY720 |
Research Abstract |
臓器移植におけるより有効な免疫抑制療法の開発を目的として、新規免疫抑制剤の有用性を研究し以下の結果を得た。 (1)小動物同種移植:ACI(RT1av1)をドナー、LEW(RT1l)をレシピエントとするラット同所性肝移植、異所性心移植において各種新規免疫抑制剤の単独投与、併用投与の有効性を検討した。 1)FTY720:心、肝移植において、移植後14日間の単独経口投与により、0.05〜10mg/kg/dayの範囲で容量依存性にグラフト生着延長効果を示した。移植前後3日間の短期投与でも有意に生着期間の延長が得られた。サイクロスポリン、タクロリムスとの併用投与で相乗効果が得られた。 2)KF20444:心移植において、移植後14日間の単独経口投与により、0.5〜2mg/kg/dayの投与量で容量依存生に移植心生着延長効果を示した。サイクロスポリンとの併用投与により相乗効果を示した。また、間欠投与(12mg/kg、3日毎)により副作用を軽減し生着延長を得ることが可能であった。 3)FK778:5〜12.5mg/kg/dayの投与量で移植心生存期間を用量依存性に延長した。 4)FK779:5〜15mg/kg/dayの投与量で移植心生存期間を用量依存性に延長した。ラットにおいてはFK779の方がFK778に比しより強力な免疫抑制効果が得られた。 (2)イヌ腎移植:HBD(ドナー)とbeagle(レシピエント)を用いたイヌ腎移植モデルで新規レフルノマイド誘導体であるFK778の免疫抑制剤としての効果を検討した。 1)FK778:2、4、6、10mg/kg/dayの量で投与した。グラフト生着延長効果は4mg/kg/day以上の投与で見ることが出来た。10mg/kg/day投与では体重減少・貧血が顕著であったため単独投与では4、6mg/kg/dayが投与量として適当と考えられた。
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