1999 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経系ペースメーカ細胞とリズミカル顎運動発現様式との連がり
Project/Area Number |
10307050
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松矢 篤三 大阪大学, 歯学部, 教授 (40028759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜口 裕弘 大阪大学, 歯学部, 助手 (50248019)
飯田 征二 大阪大学, 歯学部, 助手 (40283791)
古郷 幹彦 大阪大学, 歯学部, 助教授 (20205371)
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Keywords | 三叉神経 / 運動 / リズム / 脳 / 脳幹 / Patch Clamp / 膜電位 / 神経生理 |
Research Abstract |
培養脳幹の手法およびPatch Clampの手法を用いてリズミカル顎運動発現様式について以下の結果を得た。 1)E-20ーE-21のラットではBIC-NMAを投与(NMDA receptorのagonistであるNMAとGABA_A receptorのantagonistであるbicucullineの混合投与)すると三叉神経運動根から、cycle durationが約155.07msecのリズミカルな三叉神経活動が得られ、新生児ラットで認められる三叉神経リズム性活動の神経回路は完成している。 2)新生児ラットで三叉神経運動ニューロンから、BIC-NMA投与時煮えられる三叉神経リズム性活動と同期してリズミカルな活動電位がPatch Clampにて観察できた。また活動電位が発現する前にリズミカルな小さな脱分極が認められた。この活動は膜電位を下げても消失することなく、リズムジェネレータからのEPSPであることが示唆された。このEPSPはNMAの投与によって起こることが認められた。 3)E-18ーE-19のラットではBIC-NMA刺激により、ゆっくりとした周期の活動が観察され、その振幅は徐々に減衰する活動様相を示し、そのなかにcycle durationが約175.49msecのリズミカルな神経活動を認めた。Patch Clampでは、motoneuronの膜電位の上下動とゆっくりとした振幅の変化は一致し、膜電位の上昇時のみ、活動電位は発現していたが、膜電位降下時でも常にEPSPと考えられる脱分極は認められた。E-18ーE-19においては三叉神経リズム性活動の神経回路は未完成の状態であるが、リズム形成は可能であることが明らかとなった。
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