2001 Fiscal Year Annual Research Report
超分子システム内での1分子機能・分子間協調の顕微画像化と解析
Project/Area Number |
10308030
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石渡 信一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10130866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 日本学術振興会, 学振・特研(PD)
船津 高志 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00190124)
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Keywords | 超分子システム / 1分子機能・分子間協調 / 顕微画像化・顕微解析 / ミオシンV運動メカニズム / SPOC / 分子シンクロ / 分子モーター / 力学酵素 |
Research Abstract |
ミオシンVはアクチンフィラメントの周りを回転しつつ滑る: ミオシンVは、らせん重合体であるアクチンフィラメント上を35nmという広い歩幅で歩くことが知られている。35nmというのは、アクチンフィラメントのらせんピッチとほぼ等しい。そこで、ミオシンVがらせんピッチに沿って歩くのであれば、ミオシンVはフィラメントの周りを回転しつつ歩くことが予想されるが、実験的には検証されていなかった。今回我々は、ミオシンVがアクチンフィラメントの周りを左巻きに回転しつつ歩くことを、2個のビーズに1個のミオシンVを結合し、ビーズの回転を観測することによって明らかにした。この結果はミオシンVが13個先のアクチン分子を選びながら歩くことを強く示唆しており、ミオシンVの歩行メカニズムに新しい知見を提供したものである(論文投稿中)。 筋収縮系の自励振動(SPOC)は外部力学刺激に同調する: 骨格筋筋原線維の両端をガラス微小針に固定したのち、SPOC条件(ATP、ADP、無機リン酸(Pi)共存、Caイオン非共存)にし自発的な振動(SPOC)を生じさせる。一方のガラス針は柔らかく、これの撓みから発生張力とその振動を記録することができる。もう一方の硬い針にはピエゾ素子が装着されていて、任意の波形で筋原級維の長さを変えることができる。そこで、半筋節あたり10nm(分子モーターのサイズ)程度のステップで長さを変動したところ、これにシンクロして全ての筋節が一斉に伸びること、したがって外部力学刺激に対して長さ振動がシンクロすることが分かった。しかも、自発的には振動していない条件(SPOC溶液条件からPiを除去したもの)で硬い針を振動させたところ、これにシンクロして筋原線維が振動することも見出された。これらの結果は、分子モーターという力学酵素における力と酵素活性とのカップリングの本質を捉えたものと考えられる(論文準備中)。
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[Publications] Kawaguchi, K., Ishiwata, S: "Thermal activation of single kinesin melecules with temperatnre pulse microscopy"Cell Motil. Cytoskel. 49. 41-47 (2001)
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[Publications] 岡野和宣: "DNAプローブアレイを用いたDNA断片回収"電気学会論文誌. 121-E. 181-186 (2001)
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[Publications] Fukuda, N. et al.: "Acidosis and inorganic phosphate enhance length dependence of tension generation in skinned rat cardiac muscle"J. Physiol. 536. 153-160 (2001)
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[Publications] Fukuda, N. et al.: "Length dependence of tension generation in rat skinned cardiac muscle. Role of titin with Frank-Starling mechamism of the heart"Circulation. 104. 1639-1645 (2001)
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[Publications] Fujita, H. et al.: "Elementary steps of the crose-bridge cycle in bovine myocardium with and without regulatory proteins"B.&phys. J.. 82. 915-928 (2002)
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[Publications] Uemura, S. et al.: "Kinesin-microtribute bonding is dependent on both nucleotide state and loading direction"Proc. Natl. Acad. Sci. USA. (in press). (2002)