1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10308032
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鍋島 陽一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60108024)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 松生 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60294138)
藤森 俊彦 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80301274)
星野 幹雄 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70301273)
|
Keywords | 個体老化 / Klotho遺伝子 / β-glucosidase / 1型膜蛋白質 / 挿入突然変異 |
Research Abstract |
Klotho蛋白の機能解析を進め、以下の結果を得た。(1)膜型、および分泌型Klotho蛋白が存在することが示唆された。(2)ウイルスベクターにより発現した膜型、分泌型Klotho蛋白が変異表現型をレスキューできることが示され、分泌型も機能をもつことが示唆された。(3)新しい抗体が得られ、Klothoに結合する蛋白の解析法を開発し、結合分子を解析中である。(4)nullノックアウトマウス、ノックインマウスを作成し、その変異表現型を解析した。更に本実験により発現細胞の分離やKlotho発現細胞の性質を調べるための新たな実験系が得られた。(5)Klotho遺伝子の発現制御機構の解析はin vitro系が利用できないために困難に直面しているが、ヒト腎不全患者でのKlotho遺伝子の顕著な発現以下を確認し、臨床応用への道を開いた。ノックインマウスから発現細胞をソーテイングすること、Neo耐性で分離することが可能であることから、これらの系を利用することに発現制御システムの解析が進展するものと期待している。(6)長期的な研究テーマである老化疾患の発症に関連する遺伝子カスケード、遺伝子素因の解析についても、DNAアレイの利用と解析が進み、また掛け合わせ実験より発症に関連する遺伝子素因の存在が示唆されるなど、基盤となるデータが得られた。(7)Klotho蛋白の酵素活性を含めてKlotho蛋白の性質や特性が明らかになりつつあり、各種の変異導入蛋白の作製、新たな基質の用意など、蛋白機能についてより詳細な解析を可能とするシステムを作りつつある。これまでの成果により新たな実験システムの構築が可能となっており、また、解決すべき問題点も明瞭となっていていることから、さらなる発展が期待される状況にあると判断している。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Kameya S.: "α1-Syntrophin gene disruption results in the absence of neuronal-type nitoric-oxide synthase at the sarcolemma but dose not induce muscle degeneration"J.Biol.Chem.. 274. 2193-2200 (1999)
-
[Publications] Ishii A.: "Effective adenovirus-mediated gene expression in adult murine skeletal muscle"Muscle & Nerve. 22. 592-599 (1999)
-
[Publications] Inobe M.: "Identification of EPS8 as a Dvl1-Associated Molecule"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 266. 216-221 (1999)
-
[Publications] Yamashita T.: "Retardation in Bone Resorption after Bone Marrow Ablation in Klotho Mutant Mice"Endocrinology. 141,1. 438-445 (2000)
-
[Publications] Kato Y.: "Establishment of the Anti-Klotho Monoclonal Antibodies and Detection of Klotho Protein in Kidneys"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 267. 597-602 (2000)