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2001 Fiscal Year Annual Research Report

気体神経メッセンジャー、COの発現機序とその生理作用

Research Project

Project/Area Number 10308034
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

遠山 正彌  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40028593)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山下 俊英  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10301269)
小川 智  金沢大学, 医学部, 教授 (90283746)
KeywordsHO-1 / CO / cGMP / 低酸素-再酸素負荷
Research Abstract

気体メッセンジャーである一酸化炭素(CO)の合成にはヘモオキシゲネース(HO)-I, IIが存在する。本研究ではHO-IIとそれにより産生されるCOの局在と意義について検討を加えた。低酸素刺激により神経系ではグリア細胞の一種であるアストロサイトにHO-IIの発現誘導が起きる。アストロサイトで産生されたCOはアストロサイトから漏出し神経細胞に作用する。アストロサイトと神経細胞の間には当然シナプスがなくCOは非シナプス性に神経細胞に作用する。次いで神経細胞がCOによりどのような細胞内代謝が引き起こされるかを検討した。その結果COは可溶性グアニルシルクラーゼを活性化、それにより神経細胞内でのcGMPの生成が促進されることを明らかとした。ついで低酸素負荷による神経細胞死にたいするCOの影響をもう一つの気体性メッセンジャーである一酸化窒素(NO)の効果と比較検討した。NOはCOと同じく低酸素刺激によりアストロサイトでiNO合成酵素(NOS)により産生され、神経細胞に作用し、COと同様の細胞内代謝の変化をもたらす。低酸素負荷により神経細胞は容易に死に至る。メディウムにNOを負荷すると低酸素負荷による神経細胞死は一層促進される。ところがCOを負荷すると低酸素による神経細胞死は抑制される。即ち、NOは細胞障害効果を、逆にCOは細胞保護効果を有する。同じ刺激で同じ細胞で産生され、共に神経細胞に同じ細胞内代謝の変化をもたらすCOとNOは異なる生理作用を有していることになる。低酸素刺激にさらされた神経細胞の生死はCOとNOの強さのバランスの差異に帰因している可能性が示された。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Tamatani, M., Matsuyama, T., Yamaguchi, A., Mitsuda, N., Tsukamoto, Y., Taniguchi, M., Che, Y.H., Ozawa, K., Hori, O., Nishimura, H., Yamashita, A., Okabe, M., Yanagi, H., Stern, D.M., Ogawa, S., Tohyama, M.: "ORP150 protects against hypoxia/ischemia-induced neuronal death"Nat. Med. 7. 317-323 (2001)

  • [Publications] Matsuzaki, H., Tamatani, M., Yamaguchi, A., Namikawa, K., Kiyama, H., Vitek, M.P., Mitsuda, N., Tohyama, M.: "Vascular endothelial growth factor rescues hippocampal neurons from glutamate-induced toxicity : signal transduction cascades"Faseb J.. 12. 1218-1220 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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