1998 Fiscal Year Annual Research Report
嗅細胞匂い情報変換システムの定量的理解に関する研究
Project/Area Number |
10308035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
倉橋 隆 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90225251)
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Keywords | cAMP / 嗅細胞 / パッチクランプ / 匂い受容 / 応答抑制 / アデニレートシクラーゼ / フォスホディエステラーゼ / 酵素活性測度 |
Research Abstract |
嗅細胞は、匂い分子を受け取ると、cAMP をセカンドメッセンジャーとする細胞内情報伝達系が活性化し、イオンチャネルの開口によって受容器電位を発生する。その電位変化は反復性の活動電位の発生をトリガーし、匂い情報を脳へ伝達する。順応の情報も活動電位列に含まれる。この反復性活動電位発生のメカニズムを定量的に知るために、単離嗅細胞に電流注入による実験を行った。その結果、duration・発火頻度において多様な活動電位が観察された。これまでに、活動電位の発生にはNaチャネルとCaチャネルが共同して働くことを報告したが、波形・発火頻度に多大に寄与すると考えられる電位依存性カリウム電流とその活動電位発生への関与に関してはほとんど解析が行われていない。今回我々は、ホールセルパッチクランプ法を用いて、単離嗅細胞における電位依存性カリウム電流について詳細に検討した。その結果、少なくとも3種類、或いはそれ以上の電位依存性カリウム電流が存在することを見いだした。また、早く、一過性(数10秒)で減衰過程を示すカリウムチャネルが活動電位の反復性を形成することを示唆するデータを得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kurahashi T & Geofferey H.Gold: "Ionic Channels Mediating Sensory Transduction" Edited by Ari Sitaramayya,Springer-Verlag,USA. in press.
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[Publications] 倉橋 隆: "私たちはどのようにしてにおいを感じるか" 日本化粧品技術者会誌. 32. 240-246 (1997)
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[Publications] 倉橋 隆: "「感覚受容」 印刷中" 共立出版 「脳と科学」金子章道・川村光穀・植村慶一編,
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[Publications] 倉橋 隆: "「匂いの生理学・分子生物学:末梢レベル」 印刷中" 朝倉書店「香料の事典」,