1999 Fiscal Year Annual Research Report
バリスタやPTCR特性セラミックス薄膜の成膜技術の確立と特性発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
10355025
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水谷 惟恭 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60016558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇谷 尚樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40251623)
篠崎 和夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00196388)
舟窪 浩 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90219080)
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Keywords | チタン酸バリウム / 薄膜 / 半導性 / スパッタリング / MOCVD |
Research Abstract |
本年度はエレクトロセラミック機能を薄膜に導入することを目的に、薄膜の微構造を制御する基礎的知見を得るために薄膜成長機構の解明を中心に研究をおこなった。MgO(100)単結晶基板上にMOCVD法を用いて極く初期段階の成膜を行い、表面性状をAFM、断面HRTEMおよび組成や元素の原子価状態をXPSなどで調べた。650℃で平均成膜速度4.3nm/minで行った。その結果、膜厚が1.0〜1.2nmまでは層状成長し、その後は島状成長に変化した。すなわち、S-K成長様式であった。層状成長の領域は5〜6単分子層に相当し、初期から化学量論的PZT組成になっていた。膜断面の構造は層状構造上に生成する島状核と層状膜はエピタキシャルの関係があるが、歪みによって面に垂直方向の格子が傾いていることが観察された。 一方、PbTiO_3について同様な研究をしたところ、PZTと同様ににS-K様式の成長が認められた。一方、成膜速度によって配向性が変化し、速い速度では(001)と(100)に、低いと(001)と(100)にそれぞれ配向した。ある特定の配向膜をバッファー層にするとより平滑なPT膜が得られることが分かった。 BaTiO_3やSrTiO_3の半導体化への研究も進められた。NbをドープするとNbのXPSの結果から4価と5価が存在している。更に12-18at%の高濃度ドープするとエピタキシャルBaTiO_3単層膜が得られるが、これより低濃度で認められた格子定数の増加は認められなく、これからBaNbO_3の生成が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Funakubo,Y.Takeshima,D.Nagano,K.Shinozaki and N.Mizutani: "Crystal structure and dielectric property of epitaxially grown (Ba,Sr)TiO3 thin film prepared by molecular chemical vapor deposition"J. Mater. Res.. 13. 3512-3518 (1998)
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[Publications] 玄一、黒柳一誠、脇谷尚樹、篠崎和夫、水谷惟恭: "MOCVD 法による PbTiO3 薄膜の成長様式と成膜速度が配向性に及ぼす影響"J. Ceram. Soc. Japan. 107. 955-960 (1999)
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[Publications] N.Wakiya,K.Kuroyanagi,Y.Xuan,K.Shinozaki,N.Mizutani: "Nucleation and growth bihavior of epitaxial Pb(Zr,Ti)O3/MgO(100) observed by atomic force microscopy"Thin Solid Films. 357. 166-172 (1999)