1999 Fiscal Year Annual Research Report
リグノセルロースからの新規な生分解高分子材料の開発と分解過程での安全性確認
Project/Area Number |
10356005
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
白石 信夫 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70026508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 富佐子 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (60118007)
木村 光 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (80026541)
吉岡 まり子 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30220594)
猪塚 昭博 ダイセル化学工業株式会社, 総合研究所機能材料研究所, 所長
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Keywords | セルロースジアセテート / 開環グラフト重合 / 無水マレイン酸 / モノエポキシド / 多価アルコール / リグノセルロース / フェノール / 液化 |
Research Abstract |
価格的、量的にも最も実際的なセルロース誘導体であるセルロースジアセテート(置換度2.1〜2.2)(CDA)のプラスチック材料化を環状エステルの開環グラフト重合と無水マレイン酸とモノエポキシドあるいは多価アルコールの混練反応により行い、最終的に汎用高分子並の熱可塑成形加工性と成形物物性を備えたプラスチック材料の開発を試み成果を得た。また、同様な可塑化を脂肪族ポリエステルカーボネートとのブレンドによっても行いうることを見出し得ている。一方、リグノセルロースを含むバイオマスの液化について、水存在下、硫酸触媒120℃という条件で、フェノール液化が容易に進行すること、リグニン低分子化物の再縮合反応が抑制され、好都合なものとなること、その液化機構はヘテロリティックなものであることといった結果が得られた。一方、液化が困難なコーンフィードのフェノールあるいは多価アルコール存在下での硫酸触媒液化を試み、それを容易にする条件を見出すと共に、液化物の特性化と、フェノール液化の場合の共縮合樹脂化、及び多価アルコール液化の場合のポリウレタン発泡体化が検討された。他方、上記の様に得られた各種の成形物及び発泡体の安全性について検討された。すなわち、それらの加熱溶出液について、内分泌攪乱作用についてはウサギ子宮を用いたエストロゲン結合阻害活性によって、また、変異原性試験としてSOS調節機能を用いたumuテストにより検討を行ったが、いずれについてもこれらのアッセイ系からは問題が見出されなかった。また、それらリグノセルロース及びセルロースから調製した高分子材料の生分解性及び一般毒性についての検討も行われ有意な結果が得られた。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Febrianto, F.: "Composites of wood and trans-1, 4-isoprene rubber I : Mechanical, physical,and flow behavior"Journal of Wood Science. 45巻1号. 38-45 (1999)
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[Publications] 吉岡まり子: "セルロースからの生分解性プラスチックの開発"ウッディエンス(木材学会誌付録). 44号. 8-10 (1999)
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[Publications] M.Yoshioka: "Thermoplasticization of Cellulose acetates by grafting of cyclic esters"Cellulose. 6巻3号. 193-212 (1999)
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[Publications] 吉岡まり子: "セルロースからの生分解性高分子"「第235会木質材料部門委員会定例研究会」講演要旨. 13-22 (1999)
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[Publications] M.Yoshioka: "Plasticization of cellulose derivatives by reactive plasticizers II"Journal of Wood Science. 46巻1号. 22-31 (2000)
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[Publications] S.Izawa: "Thioredoxin-deficiency couses the constitutive activation of Yapl, an AP-1 like transcription factor in Saccharomyces cerevislae"J. Biol. Chem.. 274巻40号. 28459-28465 (1999)
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[Publications] Y.Inoue: "Genetical analysis of the function of glutathione peroxidase in oxidative response of Saccharomyces cerevisiae"J. Biol. Chem.. 274巻38号. 27002-27009 (1999)
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[Publications] F.Kawai: "Sphingomonads involved in the biodegradation of xenobiotic polymers"J. Microbiol. Biotechnol.. 23巻. 400-407 (1999)
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[Publications] N. Shiraishi and M. Yoshioka: "International Contributions to Wood Adhesion Research"For. Prod. Soc. U.S.A., Madison. 148 (1999)
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[Publications] S. Pu: "Adhesive Technology and Bonded Tropical Wood Products"Taiwan Forestry Res. Inst., Taipei. 629 (1998)
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[Publications] 白石信夫: "日本木材学会第6期研究分科会報告書"木質系プラスチック材料. 574 (1999)
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[Publications] 木村 光: "ゲノム微生物学"シュプリンガーフェアラーク東京. 241 (1999)